四国中央市のHADO: 新たな教育の形の確立
四国中央市が教育現場で展開しているAR教材『HADO』が、「第8回日本ICT教育アワード」において総務大臣賞を受賞した。この受賞は、AR技術と生成AIを融合させた新しい学びの方法が高く評価された結果であり、特に不登校傾向の改善やコミュニケーション能力の向上に寄与した点が注目されている。
HADOの導入とその成果
川之江小学校におけるHADOの運用は、体育授業やクラブ活動の一環として行われている。HADOを通じて、児童すべてが主体的に運動に参加できる環境を作り出すことが目指され、このプロジェクトには市教育委員会が深く関わっている。HADOの登場により、これまで学校に登校することが難しかった児童たちが、「HADOの日だから行きたい」と登校するようになった事例も報告されており、この変化が不登校の児童に対する具体的な成果として評価されている。
児童の自己肯定感の向上
HADOでは、ゲーム内でのチーム貢献が重要であり、児童は仲間からの評価を受けることで自己肯定感が増す。例えば、ある6年生の児童が地域の方々にルールを説明する姿が見られ、これはHADOを通じたコミュニケーションやプレゼンテーション能力の向上を示している。このように「話し合わなければゲームが成立しない」という特性が、児童の思考力や表現力を高める機会を提供している。
教育現場におけるHADOの特長
HADOの魅力は、運動能力に依存せず誰でも楽しめる点にある。運動が苦手な児童でも新たに「体育の成功体験」を得ることが可能となる。また、戦術づくりを通じて自然にコミュニケーションが生まれることから、クラス運営にも良い影響を与えている。更には、HADOは教育的な目標として多様な単元に関連づけることができ、戦略的思考や協働学習を促進する教材としての価値がある。
教員の見解
川之江小学校の西本修平教諭は、「HADOの最大の魅力は、運動能力のレベルに関わらず、全児童が運動を楽しめる点です。これにより、体育に対して否定的だった児童たちも登校しやすくなり、コミュニケーションの活性化にもつながっています」と述べている。HADOは、年齢や能力を超えて対話を生み、より深い学びへつながることが期待されている。
日本ICT教育アワードの意義
日本ICT教育アワードは、地域創生や学校活性化を推進するために、GIGAスクール構想や教育DXに取り組む優れた事例を表彰する。HADOの受賞は、教育テクノロジーの可能性を示す新しい展開とも言える。すでに39カ国で展開されるHADOは、「次世代のスポーツ」として、広範な教育的価値をも持つ存在となっている。
HADOの展望
株式会社meleapは、「誰もが楽しめる身体活動」をモットーに、AR技術を駆使した新感覚のアクティビティを世界中に広めている。今後もHADOは、教育の現場での活用を通じて、より多くの子供たちに楽しい学びの経験を提供し続けるだろう。これからも四国中央市の取組は注目され、多くの地域と学校に良い影響を与えていくことが期待されている。