スキンケア製品と脳の新たな関係性
ポーラ・オルビスグループの一員であるポーラ化成工業株式会社は、化粧品の使用が脳にどのように影響を与えるかに関する興味深い研究を行いました。最近の研究では、スキンケア製品の感触が脳の魅力認知において重要な役割を果たすことが明らかになりました。
五感で感じる化粧品の魅力
この研究の中で特に注目されたのは、スキンケア製品が「セルフタッチ」として自分の肌に塗られる際の脳の反応です。スキンケアの際に心地よさを感じる製品(特に弾性が高いもの)は、前部前頭前皮質(aPFC)を活性化させます。aPFCは感覚入力の魅力認知に深く関与し、視覚や触覚などの感覚を通して多次元的な魅力を感じることを助けるのです。
特に、この部位が活性化することで、顔や風景などの視覚的情報に対する魅力印象が強まることが確認されました。化粧品がいかにして日常生活の中で豊かな体験を広げることができるのか、新しい視点が提供されました。
弾性と魅力認知の関係
スキンケア製品の性質として、「弾性」が使い心地に重要な要素であることが知られています。研究では、弾性の高い製品を塗布した際には、aPFCが活性化されることが明らかになりました。これにより、触覚で得られる心地良さが他の感覚にまで影響を及ぼすことが示されたのです。
実際に、弾性の高いスキンケア製品を使用した被験者は、視覚的な魅力に対しても高い評価を示しました。化粧品がもたらす「触覚体験」は、他の感覚的な印象を高め、日常の楽しみを倍増させる可能性を帯びています。
研究の発表と今後の展望
最近、この研究の一部は、2024年10月14日から17日に開催された第34回国際化粧品技術者会連盟(IFSCC)世界大会で発表され、多くの専門家に注目を集めました。研究の成果はスキンケア製品が個々のWell-beingに寄与し得る「感覚変容ツール」としての新たな役割を示唆しています。
スキンケアの選択が我々の日常に与えるポジティブな影響は、この研究を通じて確信に満ちたものとされました。特に、弾性が高い製品を取り入れることで、脳のaPFCを刺激し、五感全体を通じて魅力的な毎日を過ごす手助けになり得るのです。
結論
このように、スキンケア製品の感触は単なる美容を超え、私たちの脳に及ぼす影響が様々な形で日常生活の質を向上させる可能性を秘めています。「化粧品は脳を介して魅力を感じさせる」という新たな視点から、化粧品の楽しみ方を再評価する時期に来ています。今後の研究においても、多くの方がこの新たな発見を日常生活に取り入れ、日々をより素晴らしいものにしていくことでしょう。