加藤財務大臣がG20出席とフェンタニル対策を発表、国内外の連携強化へ

加藤財務大臣がG20出席とフェンタニル対策を発表

令和7年7月15日に行われた閣議後の記者会見で、加藤財務大臣は2つの重要なポイントに言及しました。ひとつは、南アフリカで開催されるG20財務大臣・中央銀行総裁会議への出席について。もうひとつは、合成麻薬フェンタニルへの対応策に関する報告です。

G20財務大臣会議への出席

加藤大臣は、G20会合に参加するために、16日から19日まで海外出張することが閣議で了承されたと説明しました。この会合は、世界経済が複雑な状況に直面している今、各国との関係を構築し、国際金融の重要な問題について意見を交換する貴重な機会であり、大臣はその意義を強調しました。

「現在の国際情勢において、各国と率直な意見交換を行い、日本の立場をしっかりと伝えたい」と大臣は述べ、参加国との議論を通じて多くの成果を得ることに期待を寄せました。具体的な議題情報はまだ発表されていないとのことですが、大臣は議論が活発に行われることを見込んでいます。

フェンタニル対策の強化

次に、近年のフェンタニル濫用問題についての対策を詳しく説明しました。日本国内においては、フェンタニルとその原材料は厳密に規制されており、厚生労働省が事業者に対し適切な取扱いを求める通知を出したことを明示しました。

また、税関でも厳格な審査を行い、輸出入を厳しく管理しているという情報を提供しました。日本では、米国を始めとした国々と緊密に情報交換を行い、不正な薬物流通を防止するための戦略を展開しています。

「今後も国内外の関係機関と連携し、不正薬物の水際での取り締まりに全力を注ぎたい」と強い意志を表明し、国民の安全を守るための取り組みを続ける重要性を訴えました。

質疑応答での意見

記者からは、G20会合に期待される議論内容について具体的な問いが寄せられました。加藤大臣は、南アフリカからの議題公表がない現状を踏まえつつ、世界経済や国際金融について活発な議論がなされることを期待していると答えました。更に、米国との関税交渉について、アメリカ側のコメントに対しては慎重な姿勢を示しましたが、引き続き日米間の協議は進めていく考えを述べました。

また、能登地震に関連する自民党議員の発言に触れ、大臣は被災者の気持ちを尊重し、適切な支援を行う姿勢を強調しました。加えて、近年の金利上昇についての質問にも、市場動向を注視しながら適切な国債管理政策を続けていく旨の強いメッセージを発信しています。