NRIセキュアが新たに特権ID管理ソリューションのバージョンアップを実施
NRIセキュアテクノロジーズ株式会社が提供する特権ID管理ソリューション「SecureCube Access Check」の新しいバージョン(6.3.0)が、2023年10月から正式に販売開始されました。本製品は、企業の情報セキュリティを強化し、業務プロセスの円滑なデジタル化をサポートするために、特権IDの管理や運用フローを整備します。
特権ID管理の重要性
現代のビジネス環境では、テレワークの普及や大規模なシステム環境の構築が進む中、特権IDの効率的かつ安全な管理がますます求められています。特権IDとは、一般のユーザーが使用するアカウントとは異なり、情報システムでのあらゆる操作が可能な最高権限を持つIDを指します。この特権IDの取り扱いを誤ることは、情報漏洩やサイバー攻撃のリスクを高めるため、十分な管理体制が必要です。
新バージョンの主要機能
新しいバージョンのリリースに伴い、以下の重要なアップデートが実施されました。
1. 管理対象数と同時接続数の増強
本製品は、従来の管理対象数の上限を3万台から15万台に拡大し、また同時接続数も100件から300件に増強しました。これにより、より多くのユーザーが同時に利用でき、業務の効率性が向上します。
2. 離れた拠点間でのデータ同期機能
万が一の災害時でも、本製品を継続して利用できるように、地理的に離れた拠点間でのデータ同期をサポートします。この機能により、自然災害やネットワークの障害によるシステムの使用停止リスクを大幅に軽減できます。
3. テレワークに対応する中継接続許可機能
テレワーク環境では、金融業界のガイドラインに基づくダブルチェック体制の確保が難しい事から、新たに「中継接続許可機能」が追加されました。この機能を使用することで、作業者は他の担当者の接続許可を得てからシステムにアクセスでき、より安全な業務運用が可能になります。
4. 自動特権昇格機能の導入
特権IDへの直接ログインを禁止している環境では、通常、一般ユーザーから特権昇格を行う必要がありますが、新バージョンでは「自動特権昇格機能」を導入しました。この機能を活用することで、事前設定したポリシーに基づき、自動的に特権昇格を行うことができ、パスワードの開示を避けることが可能になります。
まとめ
新バージョン「SecureCube Access Check 6.3.0」の導入により、企業は特権IDの管理が一層容易になり、さらなるセキュリティの強化が期待されます。ライセンス費用は35万円(税別)からとなっており、詳細についてはNRIセキュアの公式ウェブサイトをご覧ください。今後もNRIセキュアは、企業や組織の情報セキュリティに貢献し、安心できる情報システム環境の実現に向けた取り組みを進めていく方針です。