大和ハウスがウィンザー社の住宅事業を譲受
大和ハウス工業株式会社は、米国市場での住宅事業をさらに強化するために、ウィンザー社の戸建住宅事業を取得しました。この譲受は2025年9月26日(米国時間では9月25日)に実施され、スタンレー・マーチン社を通じて行われます。
大和ハウスグループは、地域の気候や文化に応じた事業展開を行うことで、米国各地域での存在感を高めています。現在も、スタンレー・マーチン社をはじめ、キャッスルロック社やトゥルーマーク社といった現地法人を通じて、地域に根差した住宅事業の強化を進めています。
譲受の背景
ウィンザー社は、米国ノースカロライナ州を中心に、土地の開発から住宅建設、販売までに関わる戸建住宅会社です。同社は、75以上のコミュニティで4,000戸以上の住宅を提供し、来年には334戸の新たな住宅引渡しを計画しています。この背景には、ノースカロライナ州グリーンズボロが位置するトライアド都市圏が全米で31位に位置するほどの成長市場であることも影響しています。
大和ハウスグループは、今後もこの地域での安定した住宅供給を目指し、シェアを拡大する狙いです。ウィンザー社の譲受により、地域での営業力や施工体制が強化され、さらなる市場へのアクセスが実現します。
これまでの実績
スタンレー・マーチン社は、過去にジョージア州やフロリダ州など、米国の各州での事業取得を進めてきました。その中で、主な譲受には次のようなものがあります:
- - 2018年にジョージア州の住宅会社FD Communities, LLCを取得
- - 2020年にノースカロライナ州のエセックス社の事業を譲受
- - 2021年にフロリダ州のエイベックス・ホームズ社から事業を取得
これらの事業譲受を通じて、スタンレー・マーチン社は今やバージニア州からフロリダ州にかけて広大な市場を持つに至っています。これにより、地域の多様なニーズに応えることができる基盤を築いてきました。
今後の展望
大和ハウスグループは、米国での戸建住宅事業において、2026年度には売上高1兆円、営業利益1,000億円を目指しています。他の事業領域と連携を図りながら、地域密着型の事業展開を推進し、今後も市場の成長を期待しています。
大和ハウスとウィンザー社の概要
スタンレー・マーチン社
- - 所在地: バージニア州レストン
- - 設立: 1966年
- - 売上高: 約2,139百万米ドル
- - 住宅引渡戸数: 4,614戸
ウィンザー社
- - 所在地: ノースカロライナ州グリーンズボロ
- - 設立: 2001年
- - 売上高: 約124百万米ドル
- - 住宅引渡戸数: 334戸
大和ハウスグループが進めるアメリカ市場における住宅事業の拡張は、今後の地域経済にとっても重要な要素となるでしょう。地域に根付いた展開を通じて、住宅需要の創出や雇用の増加に寄与し、地域社会全体に貢献していくサイクルを構築することが期待されます。