「海の貴婦人」オーシャンプリンセス号、富士の海を優雅に航海
静岡県富士市にある田子の浦港で、11月17日、忘れられないクルーズ体験が実現しました。鈴与株式会社が地域貢献活動の一環として開催したこのイベントは、同社所有の帆船オーシャンプリンセス号によるショートクルーズ。2100名を超える応募者の中から選ばれた180名が、約1時間にわたって富士の海を優雅に航海しました。
オーシャンプリンセス号は、英国の財閥によって建造された歴史ある帆船。別名「海の貴婦人」と呼ばれるその姿は、参加者たちを魅了しました。過去には、世界的な指揮者ヘルベルト・フォン・カラヤン氏や、イタリアの実業家フェラーリ一族、女優エリザベステイラーなど、著名人も乗船したという由緒ある船です。
クルーズでは、海上から眺める富士山や富士市の街並みが参加者たちを歓迎しました。穏やかな波と好天にも恵まれ、快適な船旅となりました。乗船中は、船の解説やガイドも実施され、参加者は退屈することなく、特別な時間を過ごしました。
3回に分けて行われたクルーズでは、それぞれの回で180名ずつが乗船。子供たちも大喜びの様子で、家族連れも多く参加していました。参加者からは「富士山が最高だった」「船が思ったより大きくて驚いた」など、喜びの声が多数聞かれました。
このイベントは、富士市が主催する「田子の浦ポートフェスタ2024」の一環として開催され、富士市産業交流部産業政策課港湾振興室主査の漆畑氏からは、イベントへの感謝と今後の更なる発展への期待が述べられました。鈴与株式会社は、今後も地域社会への貢献を続け、海洋への関心の促進などに取り組んでいくとしています。
地域活性化と海洋への関心を高める取り組み
今回のイベントは、単なるクルーズ体験にとどまりません。鈴与株式会社の「共生」という経営理念に基づき、生涯学習の機会促進や海洋への関心の高まり、そして田子の浦港のにぎわい創出といった、多角的な効果をもたらしました。
2014年から開催されている「田子の浦ポートフェスタ」は、地域住民にとって、身近な存在である田子の浦港の魅力を再発見する機会となっています。鈴与株式会社、富士市、田子の浦埠頭株式会社の協力体制によって実現した今回のクルーズは、このフェスタを象徴する、成功した取り組みと言えます。
今後、鈴与株式会社は、港湾物流企業としての役割を担いながら、地域社会との連携を強化し、海洋に関する教育や啓発活動にも積極的に取り組むことで、より一層の地域活性化に貢献していく姿勢を示しました。
クルーズの成功に隠された協働の力
このイベントの成功の裏には、鈴与株式会社をはじめ、富士市、田子の浦埠頭株式会社、そして鈴与グループの富士山清水港クルーズ株式会社といった、複数の組織による綿密な連携がありました。それぞれの組織が持つ専門性と資源を共有することで、安全で快適なクルーズ体験を提供することができたのです。
特に、オーシャンプリンセス号の運航を担った富士山清水港クルーズ株式会社の役割は大きかったと言えるでしょう。彼らの熟練した技術と経験が、参加者にとって安全で思い出深い航海を支えました。
鈴与株式会社の地域貢献活動は、単なる企業の社会貢献活動ではなく、地域社会全体を活性化させる力強い原動力となっています。今後も、このような協働による取り組みが、地域社会の発展に貢献していくことを期待したいです。