富士見 森のオフィスが迎える10周年
富士見 森のオフィスは、長野県富士見町に位置するコワーキングスペースとして、2015年にオープンしました。その目的は、都市部からの移住を促進し、新しい地域コミュニティを形成することです。設立から10年が経過した今、このプロジェクトの軌跡を振り返る書籍『十草十載(じっそうじっさい)Rooted in One Soil: Ten Plants, Ten Stories』が12月26日に発売されます。この本は、森のオフィスの利用者や関係者のストーリーを通じて、地方移住や新しい働き方の重要性を伝えるものとなっています。
10年の歴史とその背景
「森のオフィス」は、リモートワークが広がる以前の2015年、富士見町の人口減少問題に対処するために設立されました。約2時間という都市部からのアクセスの良さに加えて、八ヶ岳の美しい自然が広がるこの地は、フリーランスや企業のサテライトオフィスとしての魅力を持っています。設立以来、森のオフィスは新たな働き方と地域社会育成の拠点として機能してきました。
この10年間で、働き方改革や副業ブーム、そして2020年のパンデミックに伴う働き方の大転換など、さまざまな社会的背景を経て、森のオフィスは時代に素早く適応してきました。この中で、単なる施設としてだけでなく、コミュニティの「ハブ」としても成長してきたことが特徴です。
地域社会への貢献
森のオフィスには、これまでに延べ2,000名を超える会員が登録しています。そこから生まれた地域の新しい事業や活動は200件以上にも及び、さらに富士見町はIターン・Uターンが増加し、6年間連続で転入超過を記録しました。地域に必要な“場”の確保が進むことで、人口増加や新たな事業の創出が行われています。
この背景を踏まえ、書籍『十草十載』の制作が行われました。人と人との関係性や地域社会の形成に関心のある人々にとって、有益な情報が詰まった一冊になることでしょう。
書籍『十草十載』の内容
『十草十載』の特徴は、大きく分けて三つあります。
1. 生態系と土壌
この書籍では、森のオフィスに集った会員や関係者へのインタビューを行い、彼らのライフストーリーとともに、森のオフィスを通じて変化した働き方や生き方を描写しています。森のオフィスが育む人間関係を「生態系」、その基盤となる環境や価値観を「土壌」と定義し、独自の視点で10年間の成長を捉えています。
2. 視覚的に楽しめるデザイン
書籍のデザインには、森のオフィスに関わるクリエイターたちが参加し、視覚的な楽しさも追求されています。印刷はアートブック制作で定評のある藤原印刷が担当。読む、見る、両方を楽しめるZINEのようなスタイルに仕上げられています。
3. 実体験を提供するセット購入
書籍単体だけでなく、コワーキングスペース利用券や宿泊券をセットにした販売プランも展開。読後すぐに森のオフィス体験ができるお得なオプションが用意されています。また、複数冊購入時の割引プランも準備しています。
書籍の詳細情報
- - タイトル: 十草十載(じっそうじっさい)Rooted in One Soil: Ten Plants, Ten Stories
- - 発行人:津田賀央(Route Design合同会社)
- - 仕様:B5判変形96頁
- - 発売日:2025年12月26日
- - 価格:2,200円(税込)
- - 購入方法:森のオフィス公式ECサイトにて販売
- - ECサイト:morinooffice.thebase.in
富士見 森のオフィスは、地方に住む人々と都会の人々をつなぎ、新しい働き方や暮らし方を創造することを目指しています。この10周年の節目を迎え、多くの人々に「森のオフィス」の魅力を伝える機会として、『十草十載』の発売が大きな役割を果たすでしょう。