小矢部の生物保全
2025-12-11 14:23:03

富山県小矢部市で生物多様性保全プロジェクトが始動

富山県小矢部市で、株式会社ゴールドウインが日本自然保護協会と手を組み、生物多様性の保全に向けた新たなプロジェクトを発足させました。このプロジェクトでは、「ネイチャーポジティブ」の実現を目指し、まずは「ゴルフ倶楽部ゴールドウイン」の敷地内にある県指定の天然記念物の湿地再生に取り組みます。この湿地に生息していた希少種であるハッチョウトンボの再定着を目指し、地域の自然環境を再生することが目的です。

「興法寺のハッチョウトンボとその発生地」という名称のこの天然記念物は、地域の環境保全の象徴的な存在です。しかし、人工的な土地利用の影響で樹林化や乾燥化が進行し、2024年にはハッチョウトンボの生息が確認できませんでした。これを受け、富山県教育委員会や小矢部市教育委員会の協力を得て、湿地環境の回復に向けた具体的な活動が始まります。

プロジェクトの全貌は、数年にわたって展開され、地域の方々や専門家の協力を得ながら進められる予定です。さらに、再生した湿地環境は地域の自然共生サイトとして国からの認定を目指すことになっています。この取り組みにより、興法寺を中心とした地域社会との連携も強化され、生物多様性の保全を通じて、地域の持続可能な発展に寄与していくことが期待されています。

過去には、富山市科学博物館や魚津水族館、富山県ナチュラリスト協会、富山県生物学会の専門家たちが協力し、小矢部市内にある生物多様性に重要なポイント19ヵ所(約5,061ha)を特定しました。これらのデータを基に、地域全体での生物多様性保全計画が策定されます。

日本の生物多様性は、地域ごとの自然条件や社会環境によって絶えず変化します。そのため、保全や再生に関するアプローチは多様であり、小矢部市のように人の営みによって形作られてきた里山の環境保全は、地域の人々の関与を必要とします。ネイチャーポジティブの考え方は、市町村単位での実現が必要であり、国際的にも流域や景観スケールでの連携が強調されています。

このプロジェクトを通じて、小矢部市全体の生物多様性を保全・再生するための新たな道を切り開き、地域住民と連携しながら持続可能な活動を進めていく所存です。公益財団法人日本自然保護協会の理事長、土屋俊幸氏は、地域特性に応じた取り組みの重要性を強調され、今後の長期的な協働を約束されています。株式会社ゴールドウインの代表取締役社長CEO、渡辺貴生氏も、自然と人の共生を目指し、環境課題への取り組みを推進し続ける意向を示しました。

この活動に向けて、ゴールドウインはこれまでの経験を生かし、持続可能な未来を構築するために、さらなる展開を進めていくことでしょう。今後このプロジェクトが、地域の生物多様性及び環境保護の新しいスタンダードとなることを期待しています。


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会社情報

会社名
株式会社ゴールドウイン
住所
東京都港区北青山3-5-6青朋ビル(3階・広報室)
電話番号
03-6777-9378

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