新しい神経治療法
2025-12-16 18:20:30

京都大学と東京大学の共同研究が新しい神経治療法を開発、医師主導治験を開始

新たな希望、同種臍帯由来間葉系細胞を用いた治療法



2026年1月、京都大学医学部附属病院と東京大学の共同研究で、末梢神経損傷に対する新たな治療法が医師主導で実施されることが発表されました。この治療法は、臍帯由来間葉系細胞を使用し、バイオ3Dプリンタを駆使して製造した三次元神経導管を活用したもので、同種移植の新たな展開を示しています。

治療背景と課題


従来、末梢神経損傷の治療法として主に用いられてきたのは、患者自身の健常な神経を移植する自家神経移植法です。この方法は、自己の神経を使用するため一定の効果は見込めますが、移植する神経の健康状態や採取時の侵襲性が課題とされています。そのため、自己の神経を犠牲にすることなく新たな治療法の必要性が高まっていました。

京都大学医学部附属病院ではすでに自家細胞を用いた三次元神経導管の移植治験を行い、良好な結果を収めています。しかし、この方法には患者の体から組織を採取する侵襲性が伴い、さらに導管の製造には時間がかかるという問題がありました。これらの課題を解決するため、東京大学の医科学研究所が開発した臍帯由来間葉系細胞が新たなソリューションを提供します。

研究成果と治験の計画


今回の治療法では、患者自身の細胞を使用しないため、拒絶反応が発生する可能性がありますが、先行研究では、臍帯由来間葉系細胞を使用することで免疫抑制剤を用いずに神経の再生が確認されました。この成果は、国立研究開発法人日本医療研究開発機構の助成を受けて進められており、安全性と有効性が確認された上で、医薬品医療機器総合機構(PMDA)へ治験計画が提出されています。

具体的には、治験の同意を得た患者に対し、東京大学で製造された三次元神経導管を京都大学で移植し、その後36週間の観察を行い治療効果を確認します。このプロジェクトの主任研究者である松田教授と、治験責任医師の池口教授は、再生医療の新たな選択肢を患者に提供することを目指しています。

未来の展望


今回の医師主導治験が成功すれば、臍帯由来の細胞を用いた画期的な再生医療治療が確立されることになります。これにより、患者は自家細胞による治療と同種細胞による治療を選択することが可能になり、治療範囲が広がることが期待されています。また、再生医療のさらなる発展に寄与し、末梢神経損傷の新しい治療の2016年の進展に貢献することでしょう。

この研究は、未来の医療における重要なステップと位置付けられています。臍帯由来間葉系細胞の利用が進む中、再生医療分野におけるその影響力は計り知れません。国内外でのさらなる研究の進展が期待されます。


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