イギリスのコンシューマー・テクノロジー・ブランドNothingは、7月5日と6日の2日間、スマートフォン「Phone (2a) Special Edition」の日本発売を記念したデザインイベントを東京・渋谷で開催しました。
イベントでは、深澤直人氏を特別ゲストに迎え、Nothing CEOのカール・ペイ氏とのトークセッションが行われました。深澤氏は、Nothingのデザインについて「今までのプロダクトデザインは、画一化され、個性が失われていく傾向がありました。しかし、カール・ペイさんのような個性に合わせたものを作るという新しい波が到来した」と評価しました。
一方、カール氏は「Nothingは、テクノロジーをワクワクを取り戻すことを理念としています。デザインチームが中心となり、ハードウェアだけでなく、UI/UXにも力を入れています」とNothingのデザインに対するこだわりを語りました。
トークセッションでは、AIがテクノロジー製品のデザインにどのように影響を与えるかについても議論されました。カール氏は「AIはユーザーをサポートする存在であり、ユーザーが楽しいことに集中できるようなデザインを目指すべき」と主張。深澤氏は「AIはすでに私たちの生活に深く浸透しており、もはや当たり前の存在になっています。AIがどんな形をしているのかは見えませんが、人間とAIが共存していく未来を創造していく必要があります」と述べました。
深澤氏は、モノづくりの喜びについて「ないものが現れはじめる時間」が一番楽しいと語りました。カール氏は「物理的なプロダクトが生まれる喜びは格別であり、これからも多くの人々にNothingのデザインを届けていきたい」と意気込みを語りました。
イベントでは、「Phone (2a) Special Edition」の先行販売も実施され、限定100台は完売となりました。
Nothingは、今後もデザインとテクノロジーの融合を追求し、人々の生活を豊かにする革新的な製品を生み出していくことを目指しています。