新たな防火木材
2022-10-12 09:50:01

防火性能を兼ね備えたサーモウッドが上海に新たな風を吹き込む

最近、越井木材工業が開発した防火機能を持つサーモウッドが、中国の上海にある商業施設「前灘太古里」に採用され、その功績が評価されて中国の科学進歩賞を受賞しました。この成功により、木材の新たな活用パターンが広がることが期待されています。

「前灘太古里」は2021年に開業した施設で、特徴的な外観には木材と石材が調和したデザインが採用されています。外装材は単なる美観だけでなく、高い耐久性と防火性能が求められました。越井木材工業は、日本のスギやヒノキを熱処理して得られるサーモウッドを使用し、その上に特別な防火薬剤を加圧注入することにより、木材の防火性能を強化しました。この方法は、日本国内での実績もあり、中国においても防火性能試験に合格しています。

サーモウッドは、フィンランドで生まれた技術をもとに、日本の特性に合わせて改良された素材です。この素材は、高温水蒸気で木材を処理し、寸法安定性を高めるとともに、水分による反りや腐れに対しても強くなります。加えて、薬剤を使用していないため、屋内外問わず利用できるという利点もあります。日本では「コシイ・スーパーサーモ」というブランド名で、公共の施設や商業施設、教育機関等で広く採用されています。

さらに、越井木材工業は、2022年10月21日に台湾向けの木材製品利用促進セミナーをオンラインで開催し、防火性能を付与したサーモウッドの効果について講演します。このことで、越井木材工業が手がける製品が国際的にも評価される機会となります。

また、11月には東京都で『多摩産材利用拡大フェア2022』が開催され、同社も出展する予定です。このフェアでは、サーモウッドを使用したプロダクトには、持続可能な木材活用の重要性が訴求され、参加者は直接製品についての相談や情報交換ができる機会となります。

越井木材工業は、中国上海に「越秀木」というブランドを設立し、サーモウッドやウッドデッキ材『マクセラム』などを展開しています。日本製の高品質な木材を用いたエクステリアは、中国市場でも高い評価を得ており、地元のニーズに合わせたきめ細かな提案やサービスを提供しています。

今後も越井木材工業は、木材の保存技術を駆使し、より高品質な製品をグローバルに展開しつつ、持続可能な社会の実現に向けた取り組みを続けていく方針です。彼らの新しい挑戦は、木材という天然資源のさらなる可能性を引き出し、環境に優しい未来の建設に寄与することでしょう。

会社情報

会社名
越井木材工業株式会社
住所
大阪府大阪市住之江区平林北1-2-158
電話番号
06-6685-2061

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