大阪・関西万博に浮かぶ光る鳥居、宇宙と調和する彫刻作品群

光る鳥居が描く未来との調和

大阪の関西万博会場に、光り輝く「鳥居」が水上に浮かんでいます。この作品は、SOWA DELIGHTとSAMPOによって制作された空間彫刻群であり、宇宙と人間の共生をテーマにしています。展示は2025年10月12日まで行われ、見る者を未来へと誘います。

彫刻群の概要

このアート作品は、「鏡界の鳥居」を中心に、左右に「阿（ア）」と「吽（ウン）」の彫刻が配置されています。それぞれが「始まり」と「終わり」を象徴し、万物の循環を感じさせます。これらは、環境に優しい自動運転船「海床ロボット」を用いて、万博の水面上に展示されています。これにより、鑑賞者はアートとともに広がる未来の景色を思い描くことができます。

鳥居の意味とコンセプト

鳥居は、古くから人々の祈りを捧げるための「入口」としての役割を果たしています。しかし、現代において私たちは何を祈ればよいのか？アート製作者たちは、この問いを指針に「宇宙の呼吸」というコンセプトを展開しました。人類と自然、過去と未来の間に存在する「あわい」を繋ぎ、私たちが謙虚に宇宙と向き合えるような場を提供しています。

作品の詳細

《鏡界の鳥居》

この作品は、鏡と光を用いて人類の存在を映し出します。水面もまた鏡となり、空と地の境界を曖昧にします。周囲の風景や自らの姿を反映させながら、観る者に問いかけるように立ちつづけています。夜には青白く光ることで、宇宙の神秘を感じさせる空間を演出します。

《阿》と《吽》

「阿」は始まりを象徴し、混沌から秩序が生まれる瞬間を表現しています。「吽」は終わりを意味し、秩序が崩壊する過程を捉えています。この二つの作品は、宇宙の生成と消滅のサイクルを体現し、観る者を考えることへと誘います。

制作の背景と意義

SOWA DELIGHTの代表、渡邉辰吾は、アートを通じて未来への光を照らすことを目指しています。地球における人類の活動がもたらす影響と、宇宙への視点を持つことの重要性を強く感じており、その想いをアートを通じて具現化しています。アートは、私たちが見落としていた価値を再浮上させ、問いかけを生む重要な手段となり得るのです。

この作品群は、単なるアートに留まらず、私たちの未来を見つめ直すためのきっかけとなるでしょう。万博の会場で、ぜひこの作品に触れてみてください。