エナリスと芝浦工業大学がMEC+IoTで低圧リソースの最適化を目指す
エナリスと芝浦工業大学の共同研究
株式会社エナリスと芝浦工業大学は、低圧リソースの需給調整市場を見据え、共同研究を開始しました。今回の研究では、電力制御ロジックにMEC-RM技術を取り入れ、低圧リソースの制御精度や供出可能量を向上させることが目標です。特にMECとIoTを連携させた自律分散制御が鍵となります。
低圧リソース制御の必要性
需給調整市場は2026年度から、低圧リソースの活用範囲が広がります。そのため、1,000kW以上の大きなリソースとして束ねる必要があります。電気自動車や家庭用蓄電池などの小さなリソースが数kWから数十kW能力を持つ中、これらを精密に、遅延なく制御する技術が求められています。特に、数が多く、状態が変わりやすい低圧リソースを効率的に操作するための高度な制御機構が不可欠です。
研究の核心
エナリスと芝浦工業大学の共同研究チームは、菅谷みどり教授が指揮をとり、MEC-RM技術の活用を進めています。この技術は汎用性が高く、迅速性が特長です。昨年度の研究により、MEC-RMを用いることで、従来のサーバよりも遥かに多くの低圧リソースを制御することが出来る結果を得ました。
MEC+IoTのメリット
2025年度の研究では、MECサーバにIoT機能を統合し、「MEC+IoT」による自律分散制御をさらに進める計画です。具体的には、IoT機器の若干の計算能力も利用し、MECサーバだけでなく、IoT機器間での相互制御を実現するもので、システム全体のスケーラビリティ向上を狙います。これにより、MECサーバからの通信頻度が減少し、通信コストも低下すると期待されています。加えて、通信障害発生時の制御精度の保持も研究中です。
脱炭素社会への貢献
エナリスと芝浦工業大学は、再生可能エネルギーの主力電源化を目指し、低圧リソースを効果的に活用した新たな仕組みの構築に挑戦します。これにより、持続可能な脱炭素社会の実現に寄与することを目指しています。
エナリスとは?
エナリスは2004年に設立され、エネルギーの効率的な利用を促進するために様々なサービスを提供。経済産業省のプロジェクトにも参画し、VPPプラットフォームサービスを展開しています。多くの経験を基に、需給調整市場にも積極的に参加しています。
芝浦工業大学について
芝浦工業大学は理工系の教育機関であり、特に国際的な視点と産業界との連携に力を入れています。学生の海外派遣数も多く、827年には教育体制をさらに整備し、新しい理工学教育のスタイルを追求します。このような多角的なアプローチによって、未来の技術者を育成しています。
この共同研究は、技術面における協力だけでなく、持続可能なエネルギー社会の実現に向けた強い願望と理念を反映しています。今後の研究成果に期待が高まります。
会社情報
- 会社名
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株式会社エナリス
- 住所
- 東京都千代田区神田駿河台2-5-1御茶ノ水ファーストビル 14F
- 電話番号
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