新たなクラウド財務管理システム『KEEPER Club 全国データ版』登場の意義

October 1, 2023、株式会社シスプラと全国税理士データ通信協同組合連合会は、全国の税理士事務所向けに統合型クラウド財務管理システム「KEEPER Club 全国税理士データ通信協同組合連合会版」を正式にリリースしました。この新システムは、税理士業務のデジタルトランスフォーメーション（DX）や効率化、生産性向上を目指して開発され、全国9つの単位税理士データ通信協同組合を通じて提供されることになります。

「KEEPER Club 全国データ版」は、電子帳簿保存法にも対応した複数のツールを統合したシステムです。具体的には、証憑保管ツールの「DeNCHO」、仕訳自動作成ツールの「KiCHO」、財務分析ツールの「CHOBO」、予実管理ツールの「YOJiTSU」の4つのコンテンツを持ち、それらが共通のプラットフォームで連携することで、業務の効率化から経営分析までを一元的に実現します。さらに、顧問先の進捗を一元管理できる「クライアントマネージャー」を活用することで、証憑の収集や仕訳入力にかかるコストを大幅に削減し、業務を効率化します。

近年、インボイス制度の導入や電子帳簿保存法の義務化が進められる中、税理士業界にはこれに対応した業務のDX化が求められています。しかし、実際には多くの税理士事務所が旧来の手法から脱却できずにいるのが現状です。また、中小企業や小規模事業者の顧問先においても、ITツールの導入が遅れたり、コストの問題がネックになったりしています。こうした背景から、「KEEPER Club 全国データ版」は税理士事務所が抱えるさまざまな課題を解決し、顧問先の会計業務の効率化と経営の健全化を支援することを目的としています。

株式会社シスプラは1988年に設立され、財務会計や給与計算のパッケージソフトおよびクラウドツールを開発する企業です。全国の会計事務所とパートナーシップを結び、2,000件を超える事務所にソフトウェアを提供しています。同社は密接な協力を通じて、顧問先の自計化推進や経営改善に注力しています。

全国税理士データ通信協同組合連合会は、全国9つの単位協同組合を会員としており、税理士専用システムの開発や電子申告の普及を目指す組織です。この新システムのリリースは、税理士業界における今後の業務の在り方に大きな影響を与えることでしょう。

このように、KEEPER Club 全国データ版は税理士業務の生産性を向上させ、顧問先の支援にも寄与することを期待されており、業界の変革に寄与する重要なツールとなることでしょう。