2025年バレンタインデーのSNS動向分析
2025年のバレンタインデーに向け、Meltwater Japan株式会社と株式会社ホットリンクが共同で行った調査が注目を集めています。本調査では、SNS(特にX)上のバレンタインに関するユーザー生成コンテンツ(UGC)の動向が詳しく分析されました。そこで、この調査結果から見えてきたことを探っていきます。
調査方法とデータの定義
Meltwaterは、X(旧Twitter)の投稿データを徹底的に分析し、リポストや返信を含めた「言及数」、オーガニックに投稿された内容のみを指す「UGC数」に分類しています。この方法論に基づいて、バレンタインデーに関連する投稿がどのように変化しているのかを探りました。
バレンタインデーに関する言及数の概要
調査によると、2025年のバレンタインデー当日、言及数は約305万件で、昨年から16.6%の減少が見られました。同じくUGC数も約51万件で、前年比5.4%の減少が確認されています。バレンタインデー前後の期間(1月15日〜2月15日)でも、全体の言及数は前年を下回る結果となっています。
投稿の傾向
興味深いことに、バレンタイン関連の投稿においては企業アカウントが強い影響力を持っており、1月15日〜2月15日のリポストに関しては、上位30件中29件が企業のキャンペーン投稿でした。これは、企業がバレンタインデーに向けて展開しているマーケティング活動が、Xユーザーにとっての興味・関心を高めていることを示しています。
「もらった」「あげた」の詳細
続いて、2月14日に実際にもらった人やあげた人のUGC数を分析しました。総数507,737件のUGCの中で、
- - もらった側:51,946件
- - あげた側:61,288件
となっています。この結果も前年と比較して、もらった側は56,392件から減少し、あげた側は64,201件からわずかに減少しています。特に、両年共に「学校・職場」「恋人」「家族」に対する投稿が上位に挙がっています。
言語別の傾向
さらに、バレンタインデーに関連する言及数を言語別に比較すると、日本語の投稿数は英語に次いで多く、その中でも特にバレンタインデー前後の期間には日本語の投稿が際立っています。各言語の傾向も興味深く、英語圏では企業キャンペーンの投稿が増加し、繁体字圏ではプロモーションが中心、簡体字圏ではカップルに関する投稿が目立ちます。
声の背後にある消費者インサイト
調査を担当したホットリンクのデータアナリスト、辻元気氏によると、UGC数・言及数は若干の減少を示したものの、バレンタインデーは依然として消費者の強い関心を集めています。特に企業アカウントはこのトレンドを活用し、効果的なマーケティング施策を講じることでリポストの促進が期待できるでしょう。
今後の展望
Meltwaterとしては、SNS上の情報をより深く理解し、生活者や企業への有益な情報を発信することを目指しています。今後も、バレンタインデーに限らず様々なイベントやトレンドにおいて共同調査を実施していく予定です。
まとめ
2025年のバレンタインデーに関する調査から、多くの興味深い結果が得られました。特に企業アカウントと消費者のインタラクションの関係性はとても重要であり、今後もマーケティング戦略においてその要素を考慮していく必要があります。また、今後も両社が連携し、SNSの発話量を調査することでさらなる洞察を提供できることを期待しています。