沖縄の文化と産業の功績を称える第69回沖縄タイムス賞の受賞者
2025年度の沖縄タイムス賞の受賞者が発表されました。この賞は沖縄における伝統文化の継承や地域社会への貢献を称えるもので、特に沖縄の発展に寄与した個人や団体に贈られます。贈呈式は2025年7月1日、那覇市おもろまちのザ・ナハテラスで行われる予定です。
受賞者の紹介
受賞者は、正賞が4個人と3団体、感謝状が1件という構成になっています。
産業部門受賞: 拓伸会(拓南グループ)
拓伸会の古波津昇会長は、1953年に始まる歴史ある企業の経営者です。鉄鋼業に強い影響を持ち、沖縄初の電気炉を導入した功績が評価されています。製造業の振興に尽力し、若手技術者を育成するための基金も設立しました。「この受賞を励みに、これからも物作りに励んでいきたい」と意気込みを語っています。
文化部門受賞: 比嘉聰さん
比嘉聰さんは、組踊音楽太鼓の奏者として後進の育成に努め、伝統音楽を次世代に繋ぐ重要な存在です。72年から本格的に活動を始め、長年にわたり地元の文化を支え続けています。「若い人たちが太鼓に興味を持ってくれるのがとても嬉しい」と期待を寄せています。
文化部門受賞: 新垣幸子さん
「八重山上布」の人間国宝である新垣幸子さんは、地元の素材にこだわった染織技法を駆使し、作品に沖縄の風土を色濃く表現しています。重要無形文化財の指定を受け、安定した創作活動を続ける姿勢が高く評価されています。
体育部門受賞: 仲程力さん
沖縄空手の普及活動で貢献してきた仲程力さん。90歳を超えた現在でも、日々の鍛錬を怠らず、若い空手家たちへの指導に力を入れています。「沖縄の空手を世界中に広げるための活動を続けたい」との思いを述べています。
体育部門受賞: 安里嗣則さん
県高校野球連盟の元理事長である安里嗣則さんは、沖縄の高校野球を支えるために尽力してきました。高校野球のメッカと言われる沖縄を育て上げた功績が認められています。
社会活動部門受賞: NPO法人 石川・宮森630会
歴史的な悲劇を風化させず、次世代への記憶継承に力を入れるこの団体は、毎年慰霊祭や平和講演会を開催しています。地域に根差す平和活動が承認されています。
特別賞: 沖縄県 平和の礎事業
「平和の礎」が設立されて30年を迎え、沖縄戦での犠牲者を悼む象徴的な場所として、年間多くの訪問者が訪れています。平和を次世代に伝えるための重要な財産となっています。
感謝状: オキちゃんとムク
沖縄国際海洋博覧会のためにやってきたオキちゃんとムクも、海洋博からの50年間の活躍が評価されています。イルカショーで多くの人々を楽しませ続け、学術的な研究にも貢献しています。
このように、第69回沖縄タイムス賞は、沖縄のさまざまな分野で活躍する素晴らしい功績を持った方々に贈られます。贈呈式には多くの関係者や一般の方々が参加することが期待されています。
まとめ
沖縄タイムス社は、沖縄の文化、芸術、スポーツ、産業などの発展に貢献することを目指し、地域の活動を支援しています。受賞者に対する祝福の声と共に、沖縄の未来に向けた期待が込められています。