次世代抗体医薬品開発
2021-09-28 10:00:10

EMEとJCRファーマが共同で目指す次世代抗体医薬品の開発

次世代医薬品開発に向けた一歩



最近、株式会社Epsilon Molecular Engineering(EME)とJCRファーマが共同研究開発契約を締結しました。この契約により、次世代抗体VHHを活用した新たな創薬に挑むことが期待されています。JCRファーマが目指す創薬ターゲットに基づき、EMEは独自のプラットフォームを用いてヒト化VHH抗体を同定し、JCRファーマがその開発候補品を創製・臨床開発を行います。

共同研究契約の内容



この研究開発契約に基づき、EMEは契約の締結にともなう一時金を今期中に受領します。また、今後の研究開発の進捗に応じてマイルストーンフィーも支払われる予定です。開発候補品が非臨床試験に進む場合は、別途契約を結び、非臨床・臨床試験に係るマイルストーンフィーおよび上市後のロイヤリティーもEMEに支払われることになります。なお、契約金額については非公開となっています。

先進的な技術を活用した創薬



EMEが提供するPharmaLogical® Libraryは、従来の抗体では認識できない抗原結合部位をターゲットにすることができます。このVHH抗体ライブラリーは、抗体の結晶構造解析データに基づいてデザインされており、抗原認識部位を形成する相補性決定領域(CDR)がアルパカ由来VHHの特性を活かしています。特にCDR3の大規模なランダム化により、多様性が高められ、さらなる開発が期待されます。

さらに、EMEは製剤化における不均一性を引き起こすアミノ酸の出現頻度を抑える設計も行っており、創薬プロセスにおける課題の最小化を図っています。このように、PharmaLogical® LibraryとcDNA display技術を組み合わせることで、これまでにない革新的なVHHスクリーニングが実現されるのです。

EMEの理念と今後の展望



EMEは2016年に設立され、進化分子工学を基盤とした医薬品開発に取り組むバイオベンチャーです。独自のスクリーニング技術と分子設計手法を駆使し、医薬品開発だけでなく、診断薬や再生医療用試薬の共同研究開発も行っています。企業のミッションは「未来のバイオ分子を創造する」ことです。この理念のもと、EMEは社会に貢献し、人々の生活を豊かにすることを目指しています。

今後、共同研究による成果がどのような形で具体化し、新たな医療の実現につながるのか、多くの人が注目しています。

会社情報

会社名
株式会社Epsilon Molecular Engineering
住所
埼玉県さいたま市桜区下大久保255埼玉大学オープンイノベーションセンター研究棟
電話番号
048-858-6465

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