音楽と環境が調和する「資源がくるりプロジェクト」始動！

2024年10月に行われる京都音楽博覧会（通称「音博」）の一環として、「資源がくるりプロジェクト」が始まりました。このプロジェクトは、環境の保存と地域の魅力を生かした新たな試みとして注目されています。

プロジェクトの背景とは？

音博は、毎年多くの音楽ファンを魅了しており、今年で18回目の開催を迎えます。今回のテーマは「環境・文化・音楽」であり、その一環として「資源がくるりプロジェクト」が立ち上がりました。音博主催者の1人であるロックバンド「くるり」の岸田繁氏が、地域のまちづくりを考え、京都リサーチパーク（KRP）の足立毅氏に声をかけたことからこのプロジェクトが始まったのです。

実際、昨年の音博では会場内に設けたフードエリアから出る食品の余剰分を回収し、梅小路公園内に設置したコンポスト・ステーションで完熟たい肥を作り出すことに成功しました。このプロジェクトは地域の様々な事業者との共同作業によって、資源循環を実践していくことが狙いです。

完熟たい肥のお引渡しセレモニー

2025年3月24日には、梅小路公園で「完熟たい肥」のお引渡しセレモニーが催されました。参加者には、京都市の緑化に関する団体や岸田繁氏自身も名を連ね、その場で「資源がくるりプロジェクト」が生み出したたい肥が、公園の花壇に供給されることが発表されました。このように、音博で発生した320kgの食品残さを4ヶ月かけて整えた完熟たい肥は、約1200リットルに達しました。

使用される予定の景観整備を行う市民団体の方々の手によって、公園がさらに魅力的に育まれることでしょう。

プロジェクトの成果を語り合う会

お引渡し会の後には、「京都音楽博覧会の“資源がくるりプロジェクト”をネタに語り合う会」が開催されました。ここでは、サーキュラーエコノミー研究家の安居昭博氏や、KRPの足立毅氏、くるりの岸田繁氏が登壇し、プロジェクトの意義と今後の展望について議論しました。地域における循環型経済の重要性を改めて確認する機会となりました。

京都リサーチパークと梅小路まちづくりラボの役割

このプロジェクトは、京都リサーチパーク株式会社と株式会社梅小路まちづくりラボの協力によるものです。

京都リサーチパークは、1989年に設立された日本初の民間運営のサイエンスパークで、豊富な経験と実績を有し、地域経済の活性化を目的とした様々な支援を行っています。一方で、梅小路まちづくりラボは梅小路エリア全体のクリエイティブタウン化を促進する会社で、地域の13の事業者が集まって成り立っています。

この2社が手を組むことで、地域社会の環境意識向上や、新たなコミュニティの形成へとつなげていこうとしています。