国立国際美術館コレクション展「コレクション3」の概要
2026年の春、国立国際美術館では特集展示「反射する都市」と通年展示「コレクション・ハイライト」を交えたコレクション展「コレクション3」が開催されます。この展覧会は、1950年代から2020年代までの多様な視点から「都市」のテーマを掘り下げ、多くの作家による作品を一堂に紹介するものです。
特集展示「反射する都市」
特集展示は、「都市」をテーマにした作品を厳選して展示します。その中には、戦後の日本が経験した経済復興や社会変革といった時代背景が色濃く反映されています。具体的には、1950年代の作品からスタートし、最新の2020年代までの作品を約110点ピックアップします。
作品の見どころ
特に注目したいのは、高田冬彦の映像インスタレーション《Cut Suits》です。この作品では、1964年にオノ・ヨーコが行ったパフォーマンス《Cut Piece》へのオマージュが込められており、スーツにハサミを入れる6人の男性が描かれています。彼らは都市労働者の象徴的な存在であり、その活動がもたらす解放感が表現されています。
「反射する都市」の章構成
この特集展示は5つの章から成り立っています。
第1章 不安な都市
1950年代の作品には、戦争の記憶や経済復興の文脈が見られます。当時の若いアーティストたちが都市や人々をどう描写したのかに迫るセクションです。
第2章 フィールドとしての都市
1960年代後半から70年代初頭には、世界各国で起こった学生運動が反映され、街中が表現の舞台となりました。工藤哲巳や秋山祐徳太子の作品を通じ、この熱気を体感できます。
第3章 うつろう都市
建築技術の発展や経済成長によって、都市は急速に変化します。宮本隆司の写真や森山大道の作品を通じて、変貌する都市の様相を捉えます。
第4章 ネガとしての都市
畠山直哉の作品に代表されるように、都市の開発が風景にもたらす変化を描き出します。ここでは、都市と地方の相互作用が強調されます。
第5章 記号化する都市
今日の大量消費社会において、広告や商品の影響を受けた都市生活者の姿を森千裕の絵画を通じて探ります。
通年展示「コレクション・ハイライト」
さらに、通年展示「コレクション・ハイライト」では、国立国際美術館のシンボル的な作品が一年間を通じて展示されます。こちらでは、エリザベス・ペイトンの《ジョナサン(ジョナサン・ホロヴィッツ)》が初めてお披露目され、彼女が描く独特の親密さが鑑賞者を魅了します。
開催情報
- - 会期: 2026年3月14日(土)から6月14日(日)まで
- - 会場: 国立国際美術館地下2階展示室(大阪市北区中之島4-2-55)
- - 開館時間: 10:00 - 17:00(金曜は20:00まで)
- - 休館日: 月曜日
観覧料: 一般430円、大学生130円
本展では、現代美術の新たな理解を促し、都市生活の在り方を深く考察する機会を提供します。ぜひご来場いただき、作品を通じて表現の多様性を体感してください。