元高校球児の森宏明選手が講師デビュー
2023年10月28日、元高校球児で現在はパラアスリートとして活躍する森宏明選手が、「あすチャレ!ジュニアアカデミー」での講師デビューを果たしました。このプログラムは、日本財団パラスポーツサポートセンター(パラサポ)が実施する、全国の小・中・高・特別支援学校を対象としたワークショップ型授業です。
森選手は北京2022冬季パラリンピックにも出場経験があり、クロスカントリースキーの競技者としてのキャリアを持っています。自身の経験を基に、子どもたちに「どんな状況からでも幸せは見つけられる!」というメッセージを届けることを目指しています。
講義内容と子どもたちの反応
授業は横浜市内の小学校で行われ、90分にわたり森選手が子どもたちと直接対話しました。彼に寄せられた質問の中には、「義足ではどうやって靴を履くのか?」や「どれくらいの速さで走れるのか?」など、興味深いものが多くありました。森選手は実際に義足を見せながら、自身の体験を語り、参加者同士が理解を深め合うことができました。
授業を終えた森選手は「初めての講師としては緊張しましたが、子どもたちの楽しげな反応を見て、安心しました」と語り、今後の講義にも力を入れていく意欲を見せました。
森選手が講師になった理由
彼は義足での生活やパラスポーツの経験を通じて、周囲の支えによって大きな壁を乗り越えてきました。この経験をもとに、ポジティブなメッセージを子どもたちに伝えていくことができればと考え、講師の道を選びました。「競技と社会人生活を両立しながら、ミラノ・コルティナ2026でのメダル獲得を目指します」と夢を語る森選手自身が、子どもたちにとっての素晴らしいロールモデルとなることでしょう。
あすチャレ!ジュニアアカデミーとは?
「あすチャレ!ジュニアアカデミー」は、パラサポが主催する教育プログラムで、参加者はパラアスリートと共にスポーツを通じて共生社会の重要性を学びます。このプログラムは、2018年に始まり、2024年度末時点で1,631回実施、146,000人以上の児童生徒が参加しています。
子どもたちは、自らの疑問を通じて異なる考え方や感じ方を理解していきます。義足で生活することや、パラスポーツの体験を聞くことで、他者を受け入れ合い、一つの目標に向かって共に成長していくための一歩を踏み出していきます。
まとめ
森宏明選手は講師としての第一歩を踏み出しましたが、更なる活動や挑戦への道が開かれています。彼の経験が、子どもたちにとって新たな気づきや気持ちをもたらすことを期待したいですね。森選手が生徒たちに伝えるメッセージ—「どんな状況からでも幸せは見つけられる!」—は、多くの人々にとって、勇気と励ましの源となることでしょう。