YKK APがShippioのクラウドを導入し物流改革を推進
国際物流のデジタルトランスフォーメーション(DX)の流れが進む中、YKK AP株式会社が株式会社Shippioが提供する貿易管理クラウド「Shippio Cargo」を導入した。この導入により、YKK APは国際物流の効率化とサプライチェーンの最適化を加速することを目指している。
導入の背景:強靭な物流基盤の構築
YKK APは、中期経営計画の一環として海外売上高を倍増させる目標を設定しており、そのためには、強固な物流基盤の構築が不可欠と考えている。CLOの岩﨑氏は、物流を単なるコストとは捉えず、事業成長を支える重要な機能として再定義し改革を進めている。現状、国際物流現場では情報の管理が煩雑で、非効率が伴っている。このため、迅速かつ高度な貿易業務管理が実現できるツールを探していた。
Shippio Cargoの選定理由
Shippio Cargoの導入にあたり、その国際物流のノウハウが業務プロセスとして組み込まれている点や、船舶のスケジュールを正確に把握できる点、そして手厚いサポート体制が選定の大きな理由となった。これにより、YKK APは国際物流の現場を迅速に変革し、競争力を持った企業へと成長することが期待される。
導入の効果:情報の可視化と属人化からの脱却
Shippio Cargoの導入による効果として、まずは劇的な工数削減が挙げられる。これまで6種類あった海外工場との発注書式を統一し、従来1日を要していたデータ登録と発注集約作業が大幅に効率化された。また、あらゆる情報がクラウド上で可視化されたことで、関係者はリアルタイムで状況を把握できるようになり、問い合わせの削減や属人化からも脱却を果たしている。
コミュニケーションの円滑化
システム上での情報共有が正確に行われることで、海外工場とのコミュニケーションもスムーズになっている。これにより、より本質的な対話が可能になり、現場での協力体制が強化されている。
YKK APの目指す未来
岩﨑氏は、「2030年までに海外売上高を倍増させることを目標としています。そのためには、物流に関する考え方を根本的に見直し、サプライチェーン全体を最適化する必要があります。Shippioの導入を通じて、国際物流現場はすでに変化を始めています。今後は、この成功体験をさらに海外拠点に展開していきたい。」と述べている。このように、YKK APはShippioをパートナーとし、データ活用に基づいた新たな挑戦を進めていく。
Shippioのビジョン
Shippioは「国際物流を、アドバンストに」のビジョンを掲げ、国際物流プラットフォームを構築している。同社は、国際物流のDXを推進するため、革新的なクラウドソリューションを提供しており、このたびのYKK APとの協力もその一環である。今後も、国際貿易の可視化とデータ活用を通じて、新たな価値を創出し続けることが期待されている。