記憶の継承と未来への想い
横浜市立二俣川小学校で進行中の「校舎の思い出プロジェクト」は、キヤノンマーケティングジャパングループ(以下、キヤノンMJ)とぺんてる株式会社の共同活動です。このプロジェクトは、建て替えや統廃合に伴い消失する学校の思い出を、子どもたちと共に形に残す新たな試みです。
この活動は、昭和40年代後半から50年代にかけての児童数の急増により建設された多くの校舎が、老朽化や耐震対策の必要性が高まり、今後取り壊されることを背景としています。その中で、多くの児童が通いなれた校舎での卒業式を迎えられない現実も存在するのです。
思い出を形にするプロジェクト
キヤノンMJグループは2014年からこのプロジェクトをスタートし、全国の小学校を対象に取り組んでいます。児童は自らの学校をキャンバスとして絵を描き、その様子を「思い出写真係」となった仲間たちがカメラで記録します。ぺんてるから支給される画材を用い、キヤノンMJからはデジタルカメラの貸し出しや、完成した壁画を大判ポスターにして寄贈するなど、両社が連携して完璧な思い出作りを支援します。
特に二俣川小学校のプロジェクトが実施されたのは、2025年に創立150周年を迎えるため。旧校舎は1967年から使用され、その老朽化により新校舎への移行が進んでいました。教師たちの意向は、生徒たちに新しい校舎とともに、愛着のある旧校舎との別れを大切にしてもらいたいという思いでした。
教育と感謝の体験
実際に参加した児童からは、「最初は壁に絵を描くことができるのか戸惑ったけれど、やってみたらすごく楽しかった。」という感想や、「校舎とのお別れを実感し、少しさみしくなった。」といった声が寄せられました。このプロジェクトが彼らにとって貴重な経験であったことは間違いありません。また、教師たちも「初めての経験として、子どもたちが楽しみながら感謝の気持ちを作品に込められたことが印象的でした。」と語っています。
社会貢献への取り組み
キヤノンMJグループは今後もこのような社会貢献活動を継続し、地域社会との関係を深め、未来の世代に価値のある経験を生み出していく所存です。各教育機関の特別な記憶を創るお手伝いを通じ、地域住民や卒業生との絆も築いていきたいと考えています。
校舎の思い出プロジェクトとは?
このプロジェクトの目的は、校舎との別れを大切にし、感謝の思いを込めた作品を残すことです。プロジェクトを通じて、在校生や卒業生が共に思い出を育むことができ、地域の人々との絆も深めることが目指されています。
また、本プロジェクトは全国の69校が現在参加しており、彼らの未来への架け橋となることを願っています。
未来に向けた思い
キヤノンMJグループは、社会貢献活動を通じて地域社会に新たな価値をもたらし、心豊かで希望に満ちた未来の実現を目指しています。このプロジェクトがもたらす影響は、今後も各地で広がることでしょう。