静岡市の中心に位置する静岡県コンベンションアーツセンター・グランシップでは、毎年恒例のクリスマスシーズンが近づく中、特別なオリジナルクリスマスツリーが設置されます。これは、静岡大学川原﨑研究室と地元の挽物職人・岸本真紀氏とのコラボレーションにより生まれたものです。
グランシップのクリスマスツリー展
今年のクリスマスツリーは、木材を用いた美しいオーナメントが特徴です。静岡大学の学生たちが中心となり、地域の伝統工芸である挽物を取り入れることで、ただの装飾ではなく、温もりや持続可能性を感じさせるものとなっています。具体的には、リース型のオーナメントや、ツリーの上に吊るされるシャンデリア風の装飾品が用意され、訪れる人々を魅了することでしょう。
展覧期間は2024年11月11日から12月25日までで、毎日9時から22時までオープンしています。ただし、11月19日から21日まではグランシップの休館日となるため、この点に注意が必要です。それ以外の時間帯は、ぜひお立ち寄りいただき、心温まる木の温もりを感じてください。
挽物の魅力
挽物とは、木工轆轤(ろくろ)や旋盤(せんばん)を使って木材を削り出し、さまざまな形に仕上げる技術です。静岡市清水区に本拠を置く岸本挽物は、この技術を三代にわたって継承しています。挽物によって作られる製品は、家具や装飾品、子供のおもちゃに至るまで多岐にわたり、長い歴史の中で地域の暮らしに根付いています。
岸本真紀氏の挑戦
岸本真紀氏は、1950年に創業した岸本挽物の三代目として、伝統技術の継承に尽力しています。彼女は数々の受賞歴を持ち、クラフトコンペティション等での入選経験も豊富です。彼女の作品は、精密さと美しさを兼ね備えたものばかりで、木の温もりを最大限に引き出しています。特に、若手職人の育成にも力を入れており、伝統工芸を未来へとつなぐ架け橋となっています。
関連イベント
クリスマスツリーの展示期間中には、いくつかのイベントも予定されています。たとえば、11月23日には「キノ・イグルーの不思議の国の“ちっちゃな”えいがかん」や、グランシップロビーコンサートの開催があります。詳細はグランシップのホームページまたはチケットセンターで確認できます。
木の温もりを感じるクリスマスツリーが待つグランシップで、ぜひ心豊かなひとときをお過ごしください。ご来場を心よりお待ちしております。