テックファームが狭小空間ドローン「IBIS2」を利用したインフラ 点検DXに参入
ICTソリューションを提供するテックファーム株式会社が、老朽化したインフラの点検事業に新たなアプローチを採用します。狭小空間向けのドローン「IBIS2」を活用し、高精細3Dモデルを生成することで、点検の効率化や安全性を大幅に向上させることを目指しています。この取り組みは、地方公共団体や測量会社、設備点検業者などとの連携を強化し、点検体制の改善に寄与することが期待されています。
市場の背景:老朽インフラと人材不足
近年、日本全国において社会インフラの老朽化は深刻な課題となっており、特に下水道などは維持管理の体制見直しを迫られています。例えば、2025年に発生した埼玉県八潮市の道路陥没事故は、その厳しい現実を如実に表しています。また、この分野には点検業務を担う人材の不足が深刻であり、早急な対策が求められています。国土交通省によれば、ドローンの導入に当たっては操縦士の不足や研修制度の不備が指摘され、今後のDX推進には、これらの課題への対応が不可欠です。
IBIS2と高精細3Dモデル化の意義
テックファームが提供する「IBIS2」は、特に狭小空間での点検に特化したドローンです。普通の点検方法では立ち入れない地下空間やトンネルなども安全に点検することが可能です。IBIS2が持つ映像取得機能を駆使し、得られたデータは高精細な3Dモデル化に活用され、現場状況の可視化を実現します。この過程では、XR技術やデジタルツインのノウハウを注ぎ込み、効率的かつ安全な点検活動が進められます。
今後の展開とサービス
テックファームは、IBIS2の導入に伴い、点検データの活用方法や点検履歴、設備の劣化状況を重ね合わせた維持管理支援を提供することを計画しています。また、将来的には点検を行う事業者向けに操縦訓練シミュレーターも整備するつもりです。これにより、ベテランの操縦士から新たにドローン技術を学ぶ人材までトレーニングを行える場が提供され、点検業務の効率向上に寄与することでしょう。
広がる適用範囲
この新たなDXの取り組みは、下水道だけにとどまりません。工場やプラント、発電設備などさまざまな産業が対象となり、安全かつ高精度な点検が可能になると期待されています。テックファームは、この3年間で100セットの導入を目指しており、点検DX市場の拡大に向けた一歩を踏み出すことになります。
テックファームの成り立ち
1998年に設立されたテックファーム株式会社は、モバイルインターネットサービスの黎明期から多様な産業においてICT技術を駆使したプロジェクトに携わってきました。近年はAIやIoTなどの最先端技術を活用し、企業のDXを支援する取り組みが進んでいます。インフラ点検DXにおいても、これまでの経験を活かし、革新的なソリューションの提供を目指します。
テックファームの新しい方針は、老朽インフラ対策とDX推進の両面から重要な意義を持っていると言えるでしょう。