オンライン読書習い事「ヨンデミー」と未来屋書店の連携
株式会社Yondemy(東京都中央区)が運営する「ヨンデミー」と書店チェーンの未来屋書店(千葉県千葉市)が提携し、子どもたちの読書文化を育む新たな取り組みを開始しました。両社は、読書離れが進む子どもたちに対して、楽しい読書体験を提供し、また書店業界への新しい収益モデルの構築を目指します。
読書教育の新しい試み
「ヨンデミー」のミッションは、「日本中の子どもたちへ、豊かな読書体験を届ける」ことで、オンライン習い事を通じて読書への興味を引き出し、習慣化を支援します。特に、読み聞かせを経た後の段階に焦点を当て、子どもたちが自ら本を手に取るきっかけを作り出しています。
近年、児童書の売り上げが伸び悩む中、読み聞かせ人気により絵本は好調です。そこで、児童書への移行を促すための取り組みが求められています。子どもたちが自発的に本を読む力を養うために、Yondemyは新たな読書体験を提供し、親子でのコミュニケーションを深める場を作ります。
未来屋書店の新しい役割
未来屋書店は「イオングループ」の書籍専門店で、地域社会への貢献を重視した運営を行なっています。近年、オンライン書籍の普及や実店舗来店者の減少に直面し、地域密着型の書店展開が求められています。両社の協力は、教育と書店の連携によって、新たな顧客層を獲得し、業界の持続的な収益拡大を目指すものです。
提携にあたり、未来屋書店は書店を「地域のコミュニティ拠点」とし、子どもたちが集まる場としての役割を強化します。また、Yondemy会員によるレベニューシェアを通じて書店売り上げの向上を図り、長期的な成長をサポートします。
新たな本棚コーナー「ヨンデミーレベル(YL)」
未来屋書店では、2025年1月に子ども向けの本をレベル別に選びやすくする「ヨンデミーレベル(YL)」コーナーを設ける予定です。この本棚は、児童書の文章の難易度を数値化したYondemy独自の指標を基に構成されます。保護者や子どもたちが自分に合った本を見つける手助けをし、読書を通じて学ぶ楽しさを広げていきます。
両社の想い
未来屋書店の土屋慎一郎氏は、書店が子どもたちの発見の場であり続けることの重要性を訴えています。「本と出会うことで、他者を理解し、多様性を尊重する気持ちを育むことができる」と述べています。
それに対し、Yondemyの笹沼颯太氏は、地域の書店との連携こそが「豊かな読書体験」を提供するための重要なステップだと強調します。
最後に
この取り組みは、子どもたちに読書を楽しんでもらうだけでなく、地域のコミュニティを活性化し、未来の読書界を担う人材を育てるための重要な一歩です。両社の連携が新たな文化を生み出すことを期待しましょう。