ソフトバンクが新たな本人確認サービスを導入
ソフトバンク株式会社が、新しいタイプの本人確認手続きを取り入れることを発表しました。これは、サイバートラスト株式会社とLiquidから提供される技術を活用したもので、2025年夏からオンライン契約時に導入される予定です。
このシステムは、マイナンバーカードに搭載されたICチップを読み取ることで、公的個人認証を行います。これにより、2026年4月に施行される法改正に対応し、より厳密な本人確認が実現します。利用者は従来必要だった基本情報の入力や本人確認書類の撮影が不要となり、迅速かつ簡単に本人確認を完了できるようになります。
改正携帯法に対応
近年、特殊詐欺が携帯電話を通じて増加しており、警察庁の報告によれば2024年には被害件数が前年より10.2%増加したとされています。このような背景の中、総務省は「携帯法」を改正し、オンラインでの本人確認にはICチップ読み取りが義務付けられることになりました。そのため、ICチップを活用した新たな本人確認システムが強く求められていました。
今回の導入により、体制が整い、携帯契約時の本人確認がより安全に行えるようになるのです。具体的には、サイバートラストの「iTrust本人確認サービス」とLiquidの「LIQUID eKYC」が協力し、人を確認する際の手続きを簡素化します。自撮りの顔写真を使用し、本人確認書類のICチップ情報と照合することで、不正利用を防止します。
利用者へのメリット
この新しいシステムは、利用者にとって多くの利点があります。まず、基本的な4つの情報(氏名、住所、生年月日、性別)の入力が不要になるため、利用者の負担が大幅に減少します。そして、本人確認のための撮影も不要になるため、迅速に手続きが進むことが期待されます。
また、ICチップを使った確認手続きにより、フローも自動化されるため、審査の効率化が図られます。これにより、従来の目視確認に比べて、審査の時間や手間がかからなくなります。利用者はストレスなく手続きを進められるようになります。
不正利用の防止
新しい本人確認システムには、不正利用の防止を目的とした厳しいセキュリティ対策が施されています。ICチップから取得した情報の真贋評価を行い、偽造カードの利用を未然に防ぐことができます。また、マイナンバーカードの譲渡や不正取得に対しても、高度な顔認証技術が採用されているため、これらのリスクを大幅に軽減します。
結論
ソフトバンクは、近い将来におけるこの新たな本人確認サービスの導入を通じて、安全で信頼性の高い携帯電話契約手続きを提供するという目標に向かっています。これにより、利用者の利便性を高めながら、不正利用がもたらす深刻な問題に立ち向かうことが期待されています。この取り組みは、デジタル時代における安心のための新しい基準を設定する大きな一歩となるかもしれません。