IIJと気象庁が連携、静止気象衛星の運用事業開始

IIJと気象庁、未来を見据えた運用事業



「ひまわり」衛星の重要性とは


気象庁が運用する静止気象衛星「ひまわり」は、我が国の気象予測に欠かせない存在です。現在、「ひまわり9号」が観測運用に取り組む一方で、「ひまわり8号」は待機状態にあり、2030年度には新たに「ひまわり10号」が打ち上げられる予定です。この事業は、気象データの収集と分析を効率的に行うことで、私たちの日常生活や災害対策に直接影響します。

PFI事業「静止気象衛星ひまわりの運用等事業」について


最近、IIJ(インターネットイニシアティブ)は気象庁と国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)が推進するPFI事業「静止気象衛星ひまわりの運用等事業」に参加することが決定しました。このプロジェクトにおいて、IIJは三菱HCキャピタル株式会社および宇宙技術開発株式会社と共にコンソーシアムを組織し、無事に落札を果たしました。2023年10月3日に落札し、12月15日には事業契約が締結されました。

この事業の主要な役割は、「ひまわり9号」に加え、今後打ち上げ予定の「ひまわり10号」の地上施設や設備の整備業務、維持管理業務、そして衛星の運用業務を行うことです。具体的には、千葉県内にある自社データセンターでのファシリティ提供や、各施設間のネットワーク構築・維持管理が含まれます。

安定した運用のための技術的基盤


この事業では、基幹的な社会インフラとして静止気象衛星を安定的に運用することが求められています。これは、国民の安全を守るために不可欠な情報を提供する役割を果たすという観点からも非常に重要です。「ひまわり10号」の打ち上げに合わせ、監視、制御、および観測データの収集と処理・伝送が円滑に行えるよう、関係機関との連携を強化していきます。

IIJは、主局および副局のアンテナサイトやデータセンターにおいて、必要なインフラ設備の設計・構築・維持管理を行います。これには、冗長性を確保するための設計が含まれ、広帯域のメッシュ型WANを使用して各拠点間を相互接続する計画があります。

特に、「ひまわり10号」の観測機能が強化されることによって、ネットワーク帯域は現行の10倍以上に増強される予定です。これに伴い、高速で大容量のストレージシステムの導入も進められ、データ処理の効率が飛躍的に向上します。

結論:持続可能な社会の実現に向けて


ここで得られた知見や技術は、IIJが宇宙関連および公共インフラ分野で新たな価値を創出する基盤となるでしょう。私たちは、事業を通じて蓄積された技術と経験をもとに、持続可能な社会の実現に向けた技術提供を進めていきます。国と連携し、気象衛星「ひまわり」の運用を通じて、将来の社会課題の解決に貢献する役割を担ってまいります。

気象衛星「ひまわり」が提供する情報は、国民の安全に直結する重要なコンポーネントです。私たちの取り組みが、より安全な未来を築く一助となるよう邁進します。

会社情報

会社名
株式会社インターネットイニシアティブ
住所
東京都千代田区富士見2-10-2飯田橋グラン・ブルーム
電話番号
03-5205-6500

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