厳冬期の山岳レースで「ココヘリ」が選手の安全を守る!
2024年11月23日と24日の両日、東京都青梅市・奥多摩町・檜原村で開催された「Tokyo100 Endurance Trail」で、山岳捜索サービス「ココヘリ」が重要な役割を果たしました。この大会は、総距離101km、制限時間30時間、獲得標高7007mという過酷な条件で行われます。夜間には気温が氷点下にまで下がる中、合計100名以上のランナーが参加しました。
ココヘリによる安全対策
大会の主催者は、安全対策としてココヘリを導入した理由の一つに、携帯電話が圏外となるエリアが多数あったことを挙げました。ココヘリは、ELTRES通信を使用し、厳しい環境下でも選手の位置情報を高精度でトラッキング。特に、バッテリーがレースの制限時間である30時間を超えて持続できることが確認されており、夜間の低温環境でも問題なく動作する点が高く評価されました。
これにより、選手の位置情報を履歴として正確に把握できることとなり、例年以上に安全な運営が実現されたのです。主催者も「天候に恵まれ、大きな事故もなく大会を終えられた」と安堵の声を寄せています。
ココヘリの特長
ココヘリは、専用の発信機を会員に貸与し、山岳遭難時に迅速な捜索を可能にするサービスです。通常のスマートフォンでは電波が届かない地域でも、ココヘリは直接通信機能を持ち、受信機を持ったヘリコプターやドローンを出動させることで迅速に位置を特定します。そのため、このサービスは多くの登山者から支持を得ており、会員数は17万人を超えています。
このように「ココヘリ」は、無線通信に依存せず、より安全な登山環境を提供することから、登山家たちにとって欠かせないアイテムとなっているのです。
主催者の声と今後の展望
大会を主管した合同会社Tokyo100の小池透馬氏は、ココヘリの活用について「非常に素晴らしい」と評価。携帯電話ではデータが取れないエリアでも、高精度で情報が取得できたことに感謝の意を表しました。特に、往復区間での移動方向の特定が容易になった点は、今後の大会運営にも活かしていきたいとのことです。
また、ココヘリの導入によって、選手の安全が確保されるだけでなく、運営側としても安心感を得ることができました。このような技術が、新たな山岳レースのスタンダードになっていくことが期待されます。
まとめ
2024年の「Tokyo100 Endurance Trail」におけるココヘリの導入は、過酷な環境での選手の安全を確保するための有効な施策となり、無事に大会を成功裏に終える要因となりました。今後もこうした技術が進化し、さらなる安全対策が講じられることで、山岳レースがより一層安心して挑むことができる場所となることでしょう。