ヒマラヤ未踏峰・サンクチュアリ・ピークに登頂成功
2024年10月19日、日本時間で16時に、ヒマラヤキャンプ2024が未踏峰のサンクチュアリ・ピーク(標高6207m)への登頂に成功したとの連絡がありました。この登頂は、日本山岳会にとって特に意義のある快挙です。すでに10月12日には、学生部によるプンギ峰初登頂も成し遂げており、連続しての成果となりました。
登頂チームは、登頂後の20日にキャンプ1(C1)まで下山し、現在はベースキャンプで身体を休めているとのことです。山行を振り返り、「全員で未踏峰に初登頂出来て嬉しいです!初めての高所では思ったように動けない辛さもありましたが、それも含め素晴らしい山行となりました」とのコメントが寄せられています。電波の届かない山奥にいるため、メンバーからの写真やコメントは、11月初旬まで待たなければならないとのことです。
サンクチュアリ・ピークは、西ネパールのドルポと呼ばれる地域に位置し、アクセスの難しさから一般の登山者にはあまり知られていません。カトマンズからは、バスで2日、ジープで1日、さらに歩いて8日を要してキャンプ地に到達します。この地域は「Sanctuary(聖域)」と称され、まさに手つかずの美しい自然が広がっています。サンクチュアリ・ピークはその聖域の最奥にあり、その神秘的な魅力に惹かれた登山者によって訪れられることは稀です。
この登頂を成し遂げたのは、日本山岳会に属するメンバーたちです。特に、ピオレドール受賞者である花谷泰広会員は、未踏峰への初登頂を目指して若者を育成してきました。彼の指導のもと、クライミングに魅了された松本歩美さん、東北大学山岳部出身の長谷川陽央さん、創造的な登山を志す畠山愛以さん、そしてバックパッカーから転身した平塚雄大さんなど、異なるバックグラウンドを持つ若者たちが共に挑戦を続けてきました。
彼らの今回の成功は、新しい時代の登山者たちにとって、夢の実現を示す一例として、また、次世代の挑戦者たちへの励みとなることでしょう。今後、メンバーたちの活動や成果がどのように広がっていくのか、とても楽しみです。
この偉業は、登山の世界にさらなる刺激を与えるとして、今後の日本山岳界にも大きな影響を及ぼすことでしょう。私たちも、彼らからの続報を楽しみに待ちたいと思います。