勝山電気工事の挑戦
群馬県高崎市にある有限会社勝山電気工事は、創業からまもなく40年を迎える企業です。かつては赤字経営や倒産危機に直面しながらも、現在では売上が急激に増加。今期の売上見込みはなんと7億円を超え、3年間でほぼ倍増する見通しです。いったいどのような背景があったのか、現社長の勝山敦氏の経営哲学を辿ります。
下請けからの脱却
勝山氏が1995年に入社した当初、会社は完全に下請け体質でした。施主から大手建築業者を経て、勝山電気工事に至るまでの多層構造の中で、労働力として働く日々が続いていました。売上の約75%を1社の元請けに依存していた時期もあり、「抜け出したい気持ちはあった。しかし抜け出せなかった」と振り返るほど、抜け出せない負のスパイラルにはまっていました。
逆境を乗り越える
転機は、元請けだった会社の倒産でした。公共工事の見直しが進む中で売上の大半を依存していた会社が破綻した結果、勝山電気工事も多くの仕事を失い、6000万円の借金を抱える状況に陥ります。この危機を機に、勝山氏は自社の在り方を見直し始めます。
新たな経営哲学の誕生
商業界との出会いをきっかけに、勝山氏は「競争するのではなく、自分たちの提案を喜んでくれる人と仕事をすべき」という気づきを得ました。これからは施主へ直接提案する元請け体制へとシフトすることに決め、職人たちに対しても見積もりや資料作成のスキルを学ばせました。職人自身が営業活動を行うのは、建設業界では画期的な変革でした。
収益構造の見直し
建設業の請負構造では、下請けが多くなるほど経費が増大します。勝山電気工事が施主と直接取引を行うことで、経費を削減し、利益を自社の収益として取り込むことが可能になりました。この元請け転換が収益改善の鍵となります。
圧倒的な成長
現在、同社は急成長を遂げ、2023年度の売上高は3億9,000万円、2024年度は6億1,500万円、さらに2025年度には7億4,000万円を見込む状況です。特に注目すべきは、わずか2年で売上が倍近くにまで急成長している点です。この成長は新たに採用した若手職人の力を借りて実現しています。
次世代への継承
2026年11月には勝山氏が社長職を退き、一般社員から次の社長を選任する計画です。この経営哲学と体制が、次世代へと引き継がれていくことでしょう。「お客様のために何でもやる」という信念のもと、次の企業成長を目指します。
会社概要
- - 会社名:有限会社勝山電気工事
- - 所在地:群馬県高崎市箕郷町下芝658
- - 設立:1987年12月
- - 事業内容:電気工事業、カフェ運営、インターンシップ受入れ等
- - 代表者:勝山 敦
- - TEL:027-386-5103