海中映像を鮮明にする技術「Sea Filter アルゴリズム」の登場
画像鮮明化技術を提供する「株式会社ロジック・アンド・デザイン」が、新たに開発した「Sea Filter アルゴリズム」を9月2日に発表しました。このアルゴリズムは、水中における映像の色調を最適化し、明瞭で自然な映像を提供します。
Sea Filter アルゴリズムとは?
海中では、光の吸収や散乱が起こり、結果的に特定の色(主に緑色や青色)が強調される現象が見られます。このため、実際の物体の色やディテールが失われ、映像の視認性が低下してしまう問題があります。従来の技術は、物理的な計算を通じて色調を調整するアプローチでしたが、対象への距離や角度などを考慮しなければならず、リアルタイムでの処理は難しいものでした。
しかし、Sea Filter アルゴリズムは、リアルタイムで映像データから色信号の平均値を計算し、独自の手法で色シフトを行うことで、リアルタイム映像における色の変化に対応。その結果、自然で見やすい映像を保ち続けることが可能となりました。特に、強い光や急激な色の変化にも適切に対応し、安定した映像提供が実現されます。
具体的な利用シーン
Sea Filter アルゴリズムは、すでに発売中の画像鮮明化装置「LISr-200」および「LISr-400」にオプションとして搭載される予定です。これにより、水中ドローン(ROV、AUVなど)を用いた水中インフラの調査や海洋環境調査、水中養殖など、さまざまなシーンでの利用が期待されています。今後ますます注目を集める水中関連の産業において、視認性の向上が図られることでしょう。
販売に関する情報
Sea Filter アルゴリズムはオープン価格で提供され、具体的な価格については代理店に問い合わせる必要があります。これにより、より多くの業務でリアルタイム映像の品質を向上させることが可能となります。
会社概要
「株式会社ロジック・アンド・デザイン」は、画像鮮明化アルゴリズムや復元高解像度化アルゴリズムを自社開発し、医療機器や防犯、警察、ドライブレコーダー、車載カメラ、ドローン向けのハードウェアやソフトウェアを提供しています。設立は2018年で、東京都新宿区に本社を構えています。
新技術の登場によって、これからの水中映像取得のスタンダードが変わるかもしれません。
最新の情報が気になる方は、同社の公式ウェブサイトを訪れてみてください。