東京都が推進する新たなスタートアップ支援事業
今年度から、東京都は「Tokyo Co-inNovators」という社会課題解決型のスタートアップ支援事業を開始しました。これは、社会的な問題解決に取り組むべく革新的な製品やサービスを持つスタートアップと、様々な企業や団体との連携を促進し、ビジネスモデルの検証や製品の実装を支援することを目的としています。特に注目すべきは、採択企業が第1期に選ばれたことです。
第1期採択企業の発表
数多くの企業が応募する中、東京都は無料での実証支援や実施費用の補助を行う第1期の採択企業を決定しました。その中でも特に注目を集めているのが、株式会社REXEVです。この企業は、東京・千代田区に本社を構え、運行データの取得と分析を基にしたEV導入と活用計画の策定を行うプロジェクトで採択されました。
REXEVのプロジェクト概要
REXEVは、デロイトトーマツベンチャーサポートと協力し、綜合警備保障株式会社(ALSOK)との共同企画によって、商用車の大規模なEVシフトを目指しています。カーボンニュートラルを達成するためには、日本の運輸部門のCO2排出量を削減する必要があり、このプロジェクトはその解決に向けた重要なステップとなります。
現在の課題
日本は2050年までにカーボンニュートラルを実現するため、2030年度までに温室効果ガスを46%削減する目標を掲げています。その実現の鍵は、商用車部門の脱炭素化とされています。しかし、ガソリン車と異なる管理が必要であるため、EVシフトには多くの課題が存在しています。
プロジェクトの具体的な内容
本プロジェクトでは、REXEVが開発した車両管理システムをALSOKの複数支社で導入します。そこで得られた運行データを基に、CO2排出量の比較や削減効果について分析を行います。また、充電タイミングや速度を考慮したシミュレーションも実施し、最適な充電方法を実現することで、ALSOKが抱えるEVシフトの課題を解決することを目指しています。
さらに、保有する車両台数が多い企業においても、当社のシステムを利用すればEVシフトが可能になるかどうか詳細な分析を行います。
REXEVの展望
REXEVは、本プロジェクトの成果を基に、商用車両のEV化を進め、CO2排出量の大幅削減を図ります。また、再生可能エネルギー普及の拡大を通じて、社会的な課題の解決を目指しています。特に再生可能エネルギーとの連携を重視し、電力の安定供給やコストの削減にも寄与するシステムを提供します。
会社概要
- - 企業名: 株式会社REXEV
- - 所在地: 東京都千代田区神田淡路町一丁目9番5号
- - 事業内容: EV導入支援及び運用システム提供
- - ウェブサイト: REXEV公式サイト
スタートアップ企業の支援を通じて、持続可能な未来を切り開こうとする東京都の取り組みは、企業と地域社会に新しい風をもたらすことでしょう。