シェフラー、ボールねじ駆動装置の中国生産を本格化しEV市場へ参入

シェフラーが中国でボールねじ駆動装置の生産を開始

自動車業界の重要プレイヤーであるシェフラーは、中国の湘潭にて、ボールねじ駆動装置の生産を開始しました。この装置は、ハイブリッド車や電気自動車のブレーキシステム、ステアリングシステムなどに不可欠なものであり、現代の自動車および将来の自動運転技術において重要な役割を果たすと期待されています。

20年にわたる信頼性のある製品

シェフラーは、2007年以来、1億4,000万台以上のボールねじ駆動装置を自動車向けに生産してきました。今後は中国の大手自動車メーカー向けの量産車向けに、製造を進めていく計画です。同社のパワートレイン＆シャシー事業部のCEO、マティアス・ツィンク氏は、ボールねじ駆動装置の量産における長い経験や高い製造ノウハウに自信を寄せており、世界中の顧客との強い関係がシェフラーの強みであると述べています。

ボールねじ駆動装置の持つ特長

ボールねじ駆動装置は、スピンドルやナットの回転運動を直線運動に変換し、摩擦をほぼ発生させないことで高い効率性を誇ります。シェフラーは、現地生産・現地販売の理念を基に、世界各国に工場を持ち、各地域のニーズに応じた製品供給を行っています。中国の湘潭に工場を置くことで、現地市場への最適なサポートが可能となり、さらなる生産能力の拡大を図る意向です。

環境に配慮した自動車技術

シェフラーが提供するボールねじ駆動装置は、自動車のエネルギー効率を高め、騒音や振動を低減します。特に電気自動車において、静かでスムーズな乗り心地を実現し、運転者の負担を軽減します。商用車でも使用されるこの技術は、将来的に自動運転車両にも対応することが期待されています。

次世代自動車向けの革新

ボールねじ駆動装置は、今後展開される次世代の自動車技術の中でも、特にハイブリッド車や電気自動車において重要なパーツであるとシェフラーは見ています。シャシーソリューション事業部門の責任者ティモ・シュミット氏は、プレミアムカーやSUV向けにさらなる高性能なボールねじ駆動装置の開発を進めていると語ります。この技術の進化により、運転支援システムの性能も飛躍的に向上し、未来のモビリティ市場でのリーディングカンパニーとなることを目指しています。

総括

シェフラーは、ボールねじ駆動装置のリーディングカンパニーとして、持続可能な自動車技術の発展に寄与する重要な役割を果たしています。中国市場での生産開始により、今後も進化する自動車技術の最前線で活躍を続けていくことでしょう。これにより、より効率的で持続可能なモビリティの提供が期待されます。シェフラーは、モーションテクノロジーの未来を形作る信頼できるパートナーとしての存在感を示しています。