ASEAN学生の就職意識
2020-03-31 15:01:08
ASEAN学生の日本就職活動に関する意識調査結果の分析と今後の展望
ASEANの学生が日本での就職を目指す理由とは?
最近、株式会社エナジャイズが行った「就職活動意識調査」が、ASEAN地域の学生の就職観に関する貴重な洞察を提供しています。この調査は、2020年2月8日に開催される「ASEAN CAREER FAIR with JAPAN 2020」(ACF2020)に関連して実施されました。
調査の背景
ACF2020は、ASEAN諸国から日本企業で働きたい学生と、これらの企業の採用担当者を結びつける大規模なキャリアイベントです。2020年で8回目を迎え、シンガポールで毎年行われており、多くの学生と企業関係者が集まります。今年は、応募した1307名の学生のうち、423名が当日に来場し、意識調査が行われました。
調査結果の概要
調査では、就職時に重視する点が明らかになりました。67%の学生が「企業文化」を重視し、79%が「同じ職場で長く働きたい」と回答しています。この結果は、ASEAN出身の学生が日本での就職を考える際の価値観や求める職場環境についての洞察を与えています。
企業文化が重要視される理由
調査結果によると、ASEANの学生は日本人学生が重視する「知名度」や「企業規模」といった指標にはあまり関心を持っていないことがわかりました。代わりに、彼らは職場の文化や雰囲気、価値観を重視しているようです。このことは、企業がASEAN市場に進出する際に、プロフェッショナルなスキルだけでなく、企業文化の重要性をしっかりとアピールする必要があることを示しています。
長期的な職場志向
79%の学生が「可能な限り同じ職場で働きたい」と考えていることから、転職することを前提とした具体的なイメージはあまり持っていない様子です。これは、ASEAN地域における職場に対する期待が、日本と似ている一方で、彼らの強い安定志向を示しています。これにより、企業は彼らの長期的なキャリアプランを視野に入れ、人材育成やキャリアアップの仕組みを整える重要性を感じるでしょう。
言語と文化の壁に対する不安
調査中、約50%の学生が言語や文化の違いに対する不安を抱えているという結果が出ました。ASEAN地域の学生は通常、英語を話し、複数の言語を操る能力に優れていますが、それでも異文化でのコミュニケーションや習慣の違いに対する懸念があることが伺えます。しかし案件によっては、日本語が不得意な場合でも、半年から一年の研修を経て業務に支障がない日本語を習得できる可能性もある点は注目すべきです。
ACF2020の意義
「ASEAN CAREER FAIR with JAPAN」は、文部科学省が後援し、ASEAN地域での人材育成や国際交流を促進する重要なプラットフォームです。企業と学生のマッチングだけでなく、研修や交流会などを通して、双方にとって有意義な経験を提供しています。今後もこのイベントがASEANの学生にとって日本で活躍するための架け橋となり、就職活動のサポートをし続けることが期待されます。
まとめ
エナジャイズの調査結果は、ASEAN学生の日本に対する就職意識を理解するための貴重なデータを示しています。企業は、彼らが重視する要素を理解し、柔軟で多様な職場環境を提供することで、優れた人材を確保できるでしょう。今後もこのような調査を通じて、より良い人材マッチングの実現が期待されます。
会社情報
- 会社名
-
株式会社エナジャイズ
- 住所
- 東京都新宿区四谷4-30-18第2テイケイビル2F
- 電話番号
-
03-6457-8940