C型肝炎治療に革新、ギリアドの新薬ソバルディが承認
C型肝炎治療に新たな希望、ソバルディの誕生
新たに製造販売承認を取得したC型肝炎治療薬、ソバルディ®(一般名:ソホスブビル)は、ギリアド・サイエンシズによって開発されました。この薬は、ジェノタイプ2型C型慢性肝炎及びC型代償性肝硬変におけるウイルス血症の改善を目的とするもので、1日1回の経口投与での治療が可能です。従来、治療には長期間の注射が必要でしたが、ソバルディはインターフェロンなしで、さらに12週間の治療で完了します。これにより、治療のハードルが大幅に下がることが期待されています。
日本におけるC型肝炎の現状
日本はC型肝炎ウイルスによる肝臓がんの発生率が非常に高い国です。国内には100万人以上のC型肝炎ウイルスに慢性的に感染している患者がおり、その中の20~30%がジェノタイプ2型に該当します。これまでは、治療に際して長期間のペグインターフェロンの注射が通常でしたが、患者によってはこの治療法が適さないこともあります。
ソバルディの承認と臨床試験データ
ソバルディの承認は、第Ⅲ相臨床試験に基づいており、未治療および治療経験のあるジェノタイプ2型の患者を対象にしたものです。この試験(GS-US-334-0118)では、ソバルディ®とリバビリンを併用して治療を行った結果、96.4%の患者が治療終了後12週間で持続的ウイルス学的著効(SVR12)を達成しました。これは、C型肝炎ウイルス感染が治癒したと確認できる数値です。
医療界からの支持
山梨県立病院機構山梨県立中央病院の理事長である小俣政男氏は、「今回の承認は、日本におけるC型慢性肝炎の治療において重要な一歩です」とし、ジェノタイプ2型の患者にとって、経口薬だけで12週間で治療できる機会が与えられることの意義を強調しています。
さらに、ギリアド・サイエンシズの研究開発担当執行副社長、ノーバート・ビショフバーガー氏も「日本では新たな治療選択肢へのニーズが高まっており、ソバルディの有効性と安全性を確証できたことを嬉しく思っています」と述べています。
まとめ
ソバルディの登場により、C型肝炎治療における新たな選択肢が増え、患者にとっても大きな期待が寄せられています。ギリアドは今後も、新しい治療法の提供に努め、生命を脅かす疾病と闘う患者に希望を与えていくことでしょう。日本においてさらなる承認申請も行っているギリアドの動向には、引き続き注目が集まります。
会社情報
- 会社名
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ギリアド・サイエンシズ株式会社
- 住所
- 東京都千代田区丸の内1-9-2グラントウキョウサウスタワー16階
- 電話番号
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03-6837-0055