アメリカにおけるEV車の期待と実態
マーケティングリサーチ会社である株式会社アスマークが、2024年6月3日から11日にかけてアメリカのEV車所有者を対象に実施した調査結果を発表しました。本調査では、EV車を所有している30歳から59歳の男女が対象とされています。この調査から浮かび上がったのは、充電時間がEV車選択の重要な要素であるということです。ここでは、その詳細をご紹介します。
調査背景
近年、脱炭素やカーボンニュートラルの話題が一層取り上げられ、各国の政府もその対応に乗り出しています。特に日本では2035年までに新車販売を電動車100%にする方針を掲げ、アメリカでも2021年にバイデン大統領が2030年までに新車の50%以上を電動化するとしました。これに影響を受け、日本からのEV車への関心も高まっています。
期待される性能
調査結果によれば、アメリカのEV車所有者が最も期待する性能は「安全性」であり、次いで「走行性能」と「燃費の良さ」が挙げられました。特に高世帯年収のグループでは、高度なナビやオーディオ性能、広い収納スペースなど、より快適性を求める傾向が見られます。
EV車を選んだ理由
EV車を選択した理由として最も多く挙げられたのは「環境にやさしいから」であり、「走行性能が良いから」や「ガソリン代がかからないから」が続きました。この調査結果は、環境意識の高まりが背景にあることを示しています。また、30代男性は「災害時に電源として使えるから」という特徴にも注目していることが興味深い点です。
満足度と重視度のギャップ
調査では、EV車における「充電時間」や「走行時の静寂性」への満足度が非常に高いという結果が出ています。しかし、維持費や充電スポットの数に関しては、重視度が高い割に満足度が低いというギャップが浮かび上がりました。特に充電スポットの不足は、EV車の普及を阻害する要因として挙げられています。
EV車の未来
次に車を買い替える場合、約8割が再びEV車を選びたいと考えており、特に30代男性や高世帯年収のグループでその割合が高いとされています。このことから、EV車市場は今後も成長が期待されます。
まとめ
EV車に関する調査結果からは、充電時間や安全性などに対する期待が高まっている一方で、維持費や充電スポットの整備が改善が求められることが明らかになりました。これらの課題を乗り越えることで、さらに多くの人々がEV車を選択する時代が訪れることでしょう。アメリカの事例は、今後の日本におけるEV車の普及にも大いに参考となるはずです。