心身の疲労を癒す「夜の庭が見えるリビング」の研究成果
積水ハウス株式会社の「しあわせ住まい研究所」が、大阪公立大学健康科学イノベーションセンター(水野敬特任教授)と共同で実施した研究は、「夜の庭が見えるリビング」において、心身の疲労回復が促進される可能性があることを明らかにしました。この研究は、リラックス効果やポジティブ感情の向上が実証されたことにより、住環境の重要性を再確認させるものとなりました。
研究背景
現在、私たちの生活は心理的・環境的ストレスにさらされやすく、慢性的な疲労が蓄積しがちです。そのため、心身の健やかさを保ちつつ、日々のパフォーマンスを向上させる「回復」の方法が求められています。特に、仕事で忙しい現代人にとって、家での時間は主に夜になることが多く、この時間帯に適した住空間の提案が必要とされています。実際、お客様からの「仕事後に夜の庭を眺めることで心が落ち着く」といった声が多く寄せられており、これが本研究の出発点となりました。
研究実証の概要
実施方法
この研究では、夜間の住宅展示場に「夜の庭が見えるリビング」と「外が見えないリビング」の2つのリビング環境を用意し、28名の被験者を対象に行いました。彼らはまず、30分間の疲労負荷作業を行った後、各リビングで30分間の休憩を取りました。この間に、自律神経の状態や主観的な感情、パフォーマンスの変化を評価しました。
主要な評価項目
- - 自律神経の評価:脈波を測定し、リラックス状態を示す副交感神経の活動を観察。
- - 主観評価調査(VAS):ポジティブ感情(癒し、リラックス)とネガティブ感情(疲労感、ストレス)の評価。
- - パフォーマンス評価:作業中のエラー数を計測し、作業効率の変化を分析。
研究結果
この実証研究の結果は、以下の3つの点で「夜の庭が見えるリビング」が心身の回復に寄与することを示しました。
1.
リラックス効果:この空間での休憩後は、副交感神経の指標が明らかに高まり、心身のリラックスが促進されることが確認されました。
2.
ポジティブ感情の向上:被験者は、休息後の評価で「癒し」や「心が豊か」といった感情が増し、疲労感やストレスは低下しました。一方、外が見えない場合は、逆に疲労感が増大しました。
3.
作業効率の維持:この独特のリビングで休憩した被験者は、その後のパフォーマンスにおいてエラーが抑制され、作業効率が進行中の疲れから回復することが示されました。
実際のオーナー様の声
研究の一環として、蓄積された知見に基づいて実際に「夜の庭が見えるリビング」を持つオーナー様にインタビューを行いました。多くの方々から、夜の庭を眺めることが気持ちを整える時間になっているとの声が寄せられました。
- -「仕事の合間に庭をぼんやり眺めることでリラックスできる」
- -「夜の景色は、絵のように美しく、飽きずに楽しめる」
- -「家族で庭を眺めながら会話する機会が増えた」
これらの意見は、庭に対する愛着が深まり、日々の生活が豊かになっていることを示唆しています。
今後の展開
今後、積水ハウスは生涯にわたって心身の健康を支援する「ウェルエイジング研究」を進め、この研究の知見をさらに活かしていくことを目指しています。すべての世代が快適に過ごせる住環境の実現に向けて、住まいの新しい提案を行っていくことで、心身ともに健やかな暮らしの実現を目指します。