リックスと九州工業大学の共同プロジェクト
リックス株式会社(本社:福岡市博多区)は、国立大学法人九州工業大学と協力して「高温水素対応クリープ試験機」を共同開発しています。この度、福岡県の水素グリーン成長戦略に基づく製品開発支援事業に採択されたことを発表しました。このプロジェクトは、今後の水素エネルギーの利用促進を目指しており、次世代の産業価値を創出することを目的としています。
共同開発の背景
近年、持続可能なエネルギー源として水素エネルギーが注目されています。水素の利用が進む中、特に高温環境下における金属材料の振る舞いを理解することが重要です。そこで、リックスと九州工業大学は、水素の影響を正確に評価できるクリープ試験機の開発に着手しました。
この試験機は、高温の水素環境下での金属材料の特性を評価することで、産業界における新しい技術の実現を目指しています。また、試験機を通じて得られるデータは、ユーザーにとって重要なインサイトを提供し、さらなる改善に役立てられます。
福岡県からの支援
福岡県水素グリーン成長戦略会議が推進するこの事業は、令和7年度の製品開発支援事業として採択されています。助成期間は2025年6月から2028年3月までの約3年間、助成金額は事業費の1/2を上限2,500万円以内で支給されます。これにより、クリープ試験機の開発が加速することが期待されています。
今後の展望
リックスは、2025年度に試験機を稼働させるための水素ガス供給システムを整備し、2026年度から試験の受託を開始する予定です。2030年度には、水素関連ビジネス全体での売上高を5億円以上を目指す計画があります。
リックス株式会社について
リックス株式会社は「世界中のものづくりの課題解決屋になる」を経営理念とし、1907年の創業以来、鉄鋼、自動車、電子・半導体産業向けの機械部品やサービスを提供してきました。リックスは産業機械の開発や研究・開発支援に力を入れ、今後もさらなるイノベーションに貢献し続けます。
九州工業大学について
九州工業大学は1909年に設立され、世界をリードする技術者を育成してきました。特に、自律型ロボットや人工衛星などの分野で数々の実績を残しており、今後も「九州工業大学ビジョン2040」に基づき、イノベーションの創出に努めていきます。
今回の共同開発が成功すれば、国内外の製造業において高温水素環境への対応力が高まり、新たな市場の開拓に繋がることが期待されます。リックス株式会社と九州工業大学の今後の取り組みに、ぜひご注目ください。