第35回伊藤園お~いお茶新俳句大賞の発表
2023年10月9日、株式会社伊藤園による第35回『お~いお茶新俳句大賞』の入賞作品が発表され、文部科学大臣賞を含む2,000句の受賞作品が選ばれました。このコンテストは、昨年11月から今年2月までの間に世界60か国、507,631名から設計の応募があり、総応募数は1,889,582句という驚異的な数字です。
大賞受賞作品と波紋
文部科学大臣賞を受賞したのは、福岡県福岡市在住の38歳、川崎智美さんの作品『二億年の地層の春っぽい部分』です。この句は地質学に興味を持った彼女が、その講演に触発されて生まれました。川崎さんは日々の生活の中で、子育てをしながら積極的に俳句作りをしているワーキングウーマンです。その心情が力強く表現され、春を感じる部分を抽象的に捉えたイメージは多くの共感を呼びました。
次に、金子兜太賞に輝いたのは11歳の菱木あかねさん。市川市からの応募である彼女の句『ランドセル暴れる文豪つめこんで』は、高学年になって文豪に興味を持ち、毎日通学の際にランドセルに本を10冊も詰め込む様子を描いたものです。彼女の活発な創作活動は、彼女の読書大好きな性格が色濃く反映されています。
各部門の受賞者
今回の大賞を含む各部門の受賞者にも注目が集まります。小学生、中学生、高校生など様々な世代からの入賞作品が選ばれ、多様な視点の表現が見られました。特に小学生の部での作品『ふでばこにしまうやわらかいはるのくさ』は、春の草を摘む喜びを描いたもので、子供らしい純粋な感性が感じられます。
中学生や高校生からの作品も多く寄せられ、彼らの独特な表現力や視点は、将来有望な俳句作家の卵たちを感じさせました。特に高校生部門の『鯨鳴く届かぬ声は僕が聴く』は、深い哲学的な問を投げかける作品であり、多くの印象を残しました。
さらなる挑戦へ
この結果を受けて、伊藤園では来年の新俳句大賞の募集を11月3日から開始します。参加者はハガキやインターネットでの応募が可能で、毎年たくさんの応募が寄せられています。俳句という日本の伝統文化が若い世代に受け継がれることは、伊藤園にとっても大変嬉しいことです。
文部科学大臣賞の特典
受賞者に与えられる特典として、文部科学大臣賞では賞金50万円、作品掲載の『お~いお茶』1ケース、入賞作品集『自由語り』が授与されます。どの受賞作品も日本の四季や日常の中で感じた思いを素朴に詠んでおり、これからも多くの人々に感動を与え続けることでしょう。
俳句を通じて、参加者たちの心の中に浮かぶ風景や感情が新たな価値を生み出し、これからも文化活動が広がることを期待しています。