コクヨ新しい「ゾーニングシステム」の登場
コクヨ株式会社は、オフィス空間の設計業務を支援する新たなツール「ゾーニングシステム」を導入しました。このシステムは、必要なエリアや機能を顧客の要件に合わせて配置するためのサポートを提供します。2025年11月中旬より、国内の営業部門と設計部門で試運用が開始され、業務効率を向上させることを目指しています。
ゾーニングとは?
「ゾーニング」という言葉は、オフィス空間において必要なエリアや部屋をどのように配置するかを決定するプロセスを指します。適切なゾーニングにより、オフィスの最適なプランを作成することができますが、設計初期には複雑な要件が絡み合うため、特に時間がかかることが多いのです。これにより、関係者間のコミュニケーションを円滑に進めるための指示書作成にも手間がかかります。
コクヨは2020年からこの課題を解決するためのプロジェクトを進め、システムを開発しました。開発段階では、設計者たちによる試運用を繰り返し、実用的な操作性を実現するために工夫が重ねられました。
ゾーニングシステムの機能と特徴
「ゾーニングシステム」は、PCやiPad上で使用でき、特別なCADツールがなくても活用可能な点が魅力です。ユーザーは躯体図面をシステムに読み込むことで、面積や部屋数、席数の情報を確認しながら手動でゾーニングを配置できます。また、過去の図面をAIで検索し、似たようなデータを参考にすることもできます。このような機能により、顧客との商談から設計、提案までの流れがスムーズになります。
効果と導入の期待
このシステムを活用することで、顧客商談時にその場で要件や面積の確認が可能となり、設計者を介さずに即座にプランを調整できるようになります。これにより、案件の進行がスムーズになり、顧客満足度の向上が期待できます。
また、設計部門では作図指示が簡易に行えるため、作業工数の削減が見込まれています。年間約2,000時間の工数削減を期待しており、これにより対応能力が向上し、増加する案件への対応が可能になるでしょう。
今後の展望
コクヨは今後、先行してリリースされた「オフィススタイルAI」との連携を強化し、ゾーニングのエリアに対して簡易的なインテリアデザインを検討できる機能の追加を計画中です。これにより、AI技術を駆使した業務の自動化や簡易化が進むことが期待されています。さらに、今後はLLM連携により与件の整理が可能になり、AIによるゾーニング生成やCADとの自動連携も視野に入れています。
まとめ
コクヨが導入した「ゾーニングシステム」は、業務の効率化だけでなく、顧客との関係を強化する新たな一歩となるでしょう。今後の機能追加にも期待が高まります。
詳細な情報は
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