植物由来の防錆フィルム「BioCor」を使用した自動包装システムの誕生
株式会社GSIクレオス(東京都港区)は、植物由来原料を使用した防錆フィルム「BioCor」を自動包装するシステムを、包装機械メーカーの株式会社ハナガタ(富山県富山市)と共同開発しました。このパートナーシップの成果として、ヨシワ工業株式会社(広島県安芸郡)での採用が決定し、その革新的な技術が注目を集めています。
BioCorの特長
BioCorは、ドイツのMetPro社によって開発されたフィルムで、ココナッツを含む植物由来の成分を用いた防錆剤が特徴です。従来の防錆フィルムに使われるアミンや亜硝酸塩などの有害物質を一切含まず、人体や環境に最大限配慮しています。カラフルでフルーティーなクランベリー、そしてヤギのミルクを組み合わせることで、防錆性能を大いに高めており、すでに欧州市場においては高いシェアを誇ります。これにより、数多くの大手自動車メーカーにも供給されています。
自動包装システムの進化
今回開発されたBioCor自動包装システムは、世界中で1万台以上販売されている人気の「HP-30Zシリーズ」をベースにしています。このシステムには自動段取り替え機構が組み込まれており、製品の大きさに応じて自動的に袋のセットを変更する機能を有しています。さらに、BioCorの防錆効果を最大限に引き出すための脱気機構も備えており、「品質」と「生産性」の両方を兼ね備えた高性能なシステムとなっています。このような進化により、従来の自動包装システムよりもシンプルな設計でコストパフォーマンスも向上し、企業の導入がしやすくなっています。
ヨシワ工業における変革
ヨシワ工業は、自動車向け鋳物部品の製造を担っており、中でもディスクローターの生産で著名です。この製品は12~13kgもの重さがあるため、従来は手作業での梱包が行われていました。しかし、ハナガタ社製のBioCor自動包装システムの導入により、作業者の負担を軽減し、生産効率を劇的に向上させることが期待されています。また、既存のフィルムをBioCorに替えることで、環境への負荷も大幅に減少し、企業としての持続可能性が高まります。
未来への展望
この開発により、GSIクレオスは、ハナガタと共に自動車関連企業にBioCor自動包装システムの導入を進めるとともに、さまざまな業界への展開も視野に入れています。金属製品の持続可能な使用を促進し、環境負荷の低減に寄与することを目指しており、より良い社会の実現へ向けた取り組みを続けていくことでしょう。
企業情報
GSIクレオスは、国内外で多様な事業を展開する事業創造型商社であり、繊維および工業製品等、幅広い分野での提供を行っています。「次代の生活品質を高める」使命のもと、ESG経営を推進し、社会的課題の解決を目指しています。
【お問い合わせ】
連絡先: 03-5418-2130
連絡先: 03-5418-2122
この革新的な技術が、今後どのように産業界に影響を与えるのか、引き続き注目していきたいですね。