令和7年度における「英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業」に基づく新規採択課題の公募が、3月3日より日本原子力研究開発機構(JAEA)にて開始されました。この事業は、国際共同研究センターを中心とし、福島第一原子力発電所の廃炉に向けた中長期的な研究開発と人材育成を推進することを目的としています。
事業の概要
本事業では、廃炉環境に関する多様な知見を持つ組織が連携し、現場のニーズに応じた研究に取り組んでいきます。廃炉は多岐にわたる課題を抱えており、その解決に向けた基盤研究が急務です。
公募の内容
公募の主題は「課題解決型廃炉研究プログラム」で、福島第一原発に関連した研究課題が中心となります。具体的には、
- - 汚染水対策
- - 使用済み燃料プールの燃料取り出し
- - 燃料デブリの取り出し
- - 環境回復
こうした課題の解決に資する提案を募ります。
研究プログラムの詳細
採択予定件数は5件程度で、各研究に対して年間最大4,000万円の実施経費が支給され、期間は最大3年とされています。初年度には条件付きでの採択もあり得ます。また、予算状況により上限が変更されることがあります。
スケジュールについて
提案書類の受付は3月3日から4月25日までとなっており、提出は府省共通研究開発管理システム(e-rad)を通じて行います。応募者向けのオンライン説明会も予定されており、詳細は後日にオンデマンド配信されます。
- - 第1回説明会: 3月10日
- - 第2回説明会: 3月18日
課題の審査は4月から5月にかけて書類審査、続いてヒアリング審査が行われ、最終的な事業開始は6月以降を見込んでいます。
さらなる情報
本公募に関する詳細情報や募集要項は、文部科学省のウェブサイトや日本原子力開発機構の関連ページから入手可能です。ぜひ、興味のある研究者や機関は提案を検討してみてください。
問い合わせは研究開発局の原子力課まで、電話番号は03-6734-4571です。これからの研究が福島の廃炉へ向けた具体的な解決策に繋がることを期待しています。