近年、高知県産の食材が海外で注目を浴びていますが、特に注目の的となっているのが「土佐文旦」果汁です。日本の柑橘類の中でも特に質の高いこの果実は、フランス・パリの五つ星ホテル「PARK HYATT PARIS」で、2025年11月1日から1か月間にわたり初めてプロモーションを実施します。これは「France et Kochi 食の架け橋プロジェクト」の一環であり、高知県の豊かな自然と文化を世界に伝える重要なイベントとなるでしょう。
「土佐文旦」は高知県を代表する柑橘であり、全国の収穫量の約95%を占める神秘的な果実。特にその果汁は上品な甘みと爽やかな酸味が特徴で、国内外のシェフやパティシエにも高く評価されています。今回のプロモーションでは、ホテルのメインバーにて考案されたオリジナルカクテル「土佐文旦カクテル」が提供され、訪れた人々に新しい味わいを楽しんでもらう予定です。
「土佐文旦」の果汁を使用した特別なカクテルがフランス国内で提供されるのはこれが初の試みです。ホテルはヴァンドーム広場に位置し、美しい内装と美食で知られる名門。ここで提供されるカクテルは、日本の柑橘が持つ繊細な香りと酸味を活かした、洗練された一杯となるでしょう。
さらに、プロモーションの一環として、「土佐文旦果汁の試飲・試食会」も予定されています。こちらはバスク地方のレストラン「ETXE NAMI」にて、職業シェフや食関係者を対象に限定イベントが行われ、高知県出身のシェフが腕をふるう予定です。このようなイベントを通じて、高知の特産物の新たな魅力を広めていく狙いがあります。
土佐文旦を栽培する「土佐文旦産直協同組合」は、地域農業の継承と高知発の食文化発信に取り組んでおり、2025年には設立36周年を迎えます。同組合は、丁寧に育てられた土佐文旦の果汁を、特に形の不揃いなものを優先的に利用し、持続可能な生産を目指しています。成長過程でも手間を惜しまず、収穫後は貯蔵庫でじっくりと追熟させ甘みを引き出す丁寧な工程が特徴です。
このプロモーションは「いの町の生姜」に続く第2弾。今後はさらに現地のレストランやホテルでの使用機会を増やし、輸出や販路拡大の道を開くことで、高知の自然と食文化を、土佐文旦を通じて広めていく方針です。高知県の食の魅力を海外に広げる新たな試みとして、このプロモーションにぜひご注目ください。