米ぬか由来のスーパービタミンE事業が進化、資金調達でさらに加速

新工場稼働と資金調達の成功

ファイトケミカルプロダクツ株式会社が、2020年10月14日にみずほ成長支援第3号投資事業有限責任組合からの第三者割当増資により、20百万円の資金調達を実施したことを発表しました。この資金調達は、同社が進めている米ぬか由来のスーパービタミンEやビタミンE製造販売事業のさらなる成長を目指すものです。

イオン交換樹脂を利用した新たな技術

ファイトケミカルプロダクツは、東北大学大学院の北川尚美教授によるイオン交換樹脂を用いたフロー型反応分離システムを採用しています。この技術では、イオン交換樹脂を使用し、原料から機能性成分を効率的に分離回収します。それにより、油成分をバイオ燃料や機能性素材に変換できるという大きな利点があります。

2019年のシリーズA資金調達以降、同社は継続的に資金調達活動を行っており、今回の調達で事業の基盤が一段と強化されました。さらに、経済産業省の補助金にも採択されており、その資金を上手く活用しながら事業を加速させていく計画です。

新工場の完成と多様な製品化

2020年7月に新工場が稼働を開始しました。この工場では、米ぬか由来の未利用油からスーパービタミンEなどの機能性成分を生産しています。新たに導入された技術により、米ぬか由来のパラフィンや脂肪酸エステルといった二次製品の製造も実現しました。こうしたマルチ生産プロセスにより、未利用資源を高付加価値化し、持続可能な産業への道を切り開いています。