ヤマトホールディングス株式会社傘下のヤマトオートワークスが、2024年10月1日より商用車ユーザーに対する新しい支援サービス「EVライフサイクルサービス」を開始します。このサービスは、脱炭素に向けた施策を求める企業や事業者に対し、温室効果ガス(GHG)削減計画の立案から、電気自動車(EV)及び充電器の導入、運用サポート、さらにメンテナンスやエネルギーマネジメントに至るまで、ワンストップでサービスを提供することを目的としています。
近年、気候変動対策が世界的な重要課題として議論される中、日本でも2050年にカーボンニュートラルを達成するための取り組みが加速しています。特に、商用車を多く使用する事業者にとって、EV導入は脱炭素化の鍵となる施策の一つですが、内燃機関車に比べさまざまな考慮点が存在するため、導入に苦慮している現状があります。
ヤマトグループは、自社のGHG排出量を実質ゼロにするため、すでにEVを用いた配送への転換を進めており、2011年から徐々にEV車両を導入しています。現在、約2300台のEVを運用しており、さらには105基の太陽光発電設備を設け、エネルギーの効率的利用と再生可能エネルギーの調達へも力を入れています。
一方、芙蓉総合リース株式会社も脱炭素社会の実現に貢献するべく事業活動を展開しており、2018年には国内の総合リース会社として初めて「RE100」に加盟しました。このように、ヤマトグループと芙蓉リースの連携によって、商用車事業者向けの「EVライフサイクルサービス」が実現することとなりました。
さて、この「EVライフサイクルサービス」では、初めにGHS削減に向けた具体的な計画を立案します。脱炭素化の目標はもちろん、企業の現状に合わせた最適な対策を導入・運用支援します。また、充電器の整備やEVの提供に関しては、芙蓉リースと連携し、補助金の活用をしながら適した設置レイアウトを提案します。
さらに、YAWの整備拠点では、システムメンテナンスが定期的に行われるため、事業者の業務運営を阻害せずにEV車両の点検が可能です。これにより、充電インフラや電力使用状況の最適化が期待されています。
ヤマトグループは、再生可能エネルギーの供給も行い、商用車事業者が必要とする電力を太陽光などの環境に優しいエネルギー源から供給することで、さらなる脱炭素化を目指します。
今後、ヤマトオートワークスは新たな車種やバッテリーリサイクルプログラムの elaborado を展開し、EVの拡充を図るとともに、全国の企業に向けて一層の脱炭素化の促進を進めていきます。こうした取り組みは、商用車部門における持続可能な開発に寄与するものであり、企業の未来における重要な一歩となることでしょう。