ジェイテクトが描くAIエージェントの未来と業務効率の革新
愛知県刈谷市に本社を構える株式会社ジェイテクトは、自社の中期経営計画に沿った新たな取り組みとして「AIエージェント構想」を発表しました。この構想は、AIを業務アシスタントとして誰もが簡単に活用できる環境を整備し、日常業務の効率化を図ることを目的としています。
AIエージェント構想の背景
ジェイテクトは「技術をつなぎ、地球と働くすべての人を笑顔にする」というミッションのもと、2030年までに「モノづくりとモノづくり設備でモビリティ社会の未来を創るソリューションプロバイダー」を目指しています。この変革を実現させるために、デジタル技術を活用し、業務効率の向上や顧客のニーズに応える革新的な製品や技術を開発していく方針です。
構想の内容
「AIエージェント構想」は、主に二つのフェーズに分かれています。第一フェーズは「AI活用プラットフォームの構築」で、プログラミングの知識がなくてもノーコードでAIを活用できる環境を整備することを目指します。このプラットフォーム内には、画像認識やデータ分析、生成AIを利用したアプリケーションがそろっており、ユーザーは簡単に業務改革のためのソリューションを作成できます。
第二フェーズでは、ユーザーがAIエージェントに入力したタスクに応じて、必要なアプリケーションやデータを自動的に組み合わせ、最適な結果を導き出すシステムを導入します。これにより、専門知識に依存せず、どのユーザーでも簡単に業務にAIを取り入れることができるようになります。
今後の展望
ジェイテクトでは、AIプラットフォームの拡充と並行して、社員にデジタルスキルを向上させるための取り組みも行っています。特に、AIやソフトウェア開発の専門部署であるデータアナリティクス研究部への社内留学制度を設け、AI人材の育成に力を入れています。
さらに、全社員参加型のデジタルリテラシー向上活動「デジタル祭り」を2024年6月から実施予定で、これによりデジタル技術の基礎を広く浸透させることを目指しています。
ジェイテクトはデジタルを活用した「デジタルモノづくり」により、生産準備や生産、さらには営業、調達に至るまでのバリューチェーンをデジタルでつなぎ、高度化された意思決定を実現しようとしています。
SDGsへの寄与
ジェイテクトのこれらの取り組みは、持続可能な開発目標(SDGs)の達成にも寄与することを目指しています。高付加価値セクターや環境に配慮した技術の導入を進めることで、経済の持続可能性を高める努力を続けていきます。
ジェイテクトは今後も、社員一人ひとりがデジタル技術を積極的に活用し、新たな挑戦に取り組める環境づくりを推進すると同時に、ソリューションプロバイダーへの変革を実現していく意向を示しています。今後の展開に期待が高まります。