選ばれた挑戦者たち
2025年5月22日に、宮崎県延岡市で「CEO AUDITION ~延岡の社長プロデュース~」の第2期チャレンジステージが開催されました。このプログラムは、地域の経済を活性化させるために起業を目指す方々の支援を目的としており、特に延岡市に焦点を当てた取り組みが行われています。
開催概要
チャレンジステージは、延岡市のコワーキングスペースで、午後2時に開会しました。受付開始は午後1時45分というスケジュールのもと、5名の合格者の中から3名が選ばれプレゼンテーションに臨みました。審査員には、地元産業とのつながりが深いプロデューサー陣が名を連ねていました。
プロジェクトの背景
「CEO AUDITION」は、ただのビジネスプランの発表会ではありません。参加者の経歴や経験ではなく、地域への思いや起業家としての志を重視するオーディション形式です。このプロジェクトが目指すのは、地域の未来を切り開く新しいリーダーたちの誕生です。
合格者の挑戦
兒玉 真都衣氏
彼女の提案するビジネスは、思い出をデジタルで持ち歩けるサービスです。県産の木材を使ったNFCキーホルダーに、写真や音声メッセージを登録することで、いつでも大切な思い出を蘇らせられる仕組み。これは、供養や結婚祝いなど様々な場面での需要が見込まれ、プロトタイプも完成済みです。審査員からは、パーソナライズの重要性や販路開拓のアイディアが示唆されました。
長谷 侑佳氏
次に、長谷氏はビジネスマンのためのウェルビーイング・ラウンジを提案しました。コーヒーや健康相談を同時に提供するこの空間は、メンタルヘルス面談にも応じることで、健康とリラクゼーションを両立することを目指します。初めは月1回のポップアップ形式でスタートし、その後の拡大を計画しています。
富永 康太郎氏
富永氏のビジョンは、規格外野菜と無人販売を組み合わせたもので、フードロス削減を目指すアプローチです。アプリを使った流通システムで、消費者が簡単に余剰野菜を購入できる仕組みを提案。審査員からは、消費者意識の改革の必要性と、その実現に向けた詳細な戦略の打開が求められました。
パネルディスカッション
イベントはパネルディスカッションへと移り、起業家精神を育成する地方都市の可能性について議論が交わされました。市長は「情熱を育む支援」としている施策について語り、プロデューサー陣も地域資源の活用について意見を述べました。特に、伝統的な資源に新たな価値を見出すことの重要性が強調されました。
結論と今後の展望
「CEO AUDITION」は単なる競技ではなく、地方創生の一環として位置づけられています。このようなプログラムが継続することで、延岡市は未来のリーダーたちが成長する環境を作り出すことができるでしょう。新たな挑戦者たちがどのように地域の発展に寄与していくのか、これからの展開が楽しみです。