児童相談所職員の採用・人材育成・定着支援事業に係る公募に採択決定
特定非営利活動法人チャイボラ(以下「チャイボラ」)は、こども家庭庁による公募事業「児童相談所職員の採用・人材育成・定着支援事業」に採択されました。
本事業は、児童相談所の魅力を発信し、人材確保を強化するための取り組みです。学生等に向けた広報啓発活動や、各児童相談所での見学機会提供、児童相談所職員の就業継続を支援するなど、多岐にわたる活動を実施していきます。
チャイボラは、2018年6月の設立以来、「子どもたち一人ひとりが大切に育てられる世の中」を目指し、社会的養護施設の職員不足解消に取り組んできました。職員確保の観点からは、社会的養護施設の情報発信プラットフォーム「チャボナビ」を運営し、施設情報や見学会などをサポートしています。職員定着の観点からは、内定離脱や早期離職を防ぐための研修やピアサポートの場の提供などを行っています。
児童相談所を取り巻く深刻な人材不足
現在、日本には約250箇所の児童相談所があり、児童福祉の基幹的組織として重要な役割を担っています。しかし、ほとんどの児童相談所が人材不足に悩まされています。近年、人員枠の増加や人件費に関する予算の拡充など、大幅な改革が行われていますが、依然として課題は山積しています。
特に深刻なのは、職員の離職率の高さです。センシティブな情報を取り扱う業務や、多忙な環境により、職員がメンタルヘルスの不調を抱え休職してしまうケースも少なくありません。
この状況が続けば、児童やその家庭への適切な相談援助や虐待などのケアが遅れてしまう可能性もあります。
チャイボラの取り組み:人材育成・定着支援で課題解決へ
チャイボラは、これまで培ってきたノウハウを活かし、児童相談所の課題解決を目指し、以下の取り組みを強化していきます。
1. 広報啓発事業
- - 児童相談所職員へのインタビューを行い、仕事内容ややりがい、現場のリアルな状況を発信します。
- - 記事や動画を通して、職員の想いや仕事の魅力を伝えることで、児童相談所で働くことを希望する人を増やすことを目指します。
2. 見学会等の情報提供事業
- - 児童相談所の実際の様子を見学できる機会を提供することで、就職希望者の増加を目指します。
3. 児童相談所職員同士のピアサポート等の人材定着支援事業
- - 対面・オンラインを活用したピアサポートの機会を設け、職員同士の交流を促進します。
- - 悩みを共有することで、職員の孤立を防ぎ、定着率の向上を目指します。
4. 児童相談所課題調査事業(New)
- - 児童相談所の課題を調査・分析し、具体的な対策を検討します。
これらの取り組みを通じて、児童相談所が抱える人材不足問題の解決に貢献し、子どもたちの未来をより良いものにしていきたいと考えています。
チャイボラの活動
チャイボラは、社会的養護施設の職員確保と定着を支援する国内で唯一の団体です。現在、全国の1/3以上の施設をサポートしています。主な活動内容は、以下のとおりです。
- - 社会的養護総合情報サイト「チャボナビ」の運営
- - 施設見学会の企画運営
- - 大学・短大・専門学校への出張授業
- - 施設職員の定着を目的とした研修の運営
チャイボラは、業界の先駆的な取り組みとして、全国の施設をオンラインで見学できる「見学フェア」や、メタバース上での交流イベントなども実施しています。
特定非営利活動法人チャイボラ
- - 所在地:東京都豊島区
- - 代表理事:大山 遥
- - 公式HP:https://chaibora.org
- - 社会的養護 総合情報サイト「チャボナビ」:https://chabonavi.jp/