株式会社Archeda(アルケダ)は、東京都千代田区に本社を置くスタートアップであり、最近、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のSBIR推進プログラムに採択されるという重要なニュースを発表しました。これは、環境問題に対する意識が高まる中、AIと衛星データを駆使して環境保全に貢献しようとする大きな一歩となります。
この採択により、Archedaは「AIを活用したClimate Tech」というテーマで研究開発を進めることが決定しました。このプロジェクトの主な目的は、森林由来のカーボンクレジットの信頼性を高め、作成支援を行うことです。近年、REDD+クレジットの透明性と信頼性が求められ、Jurisdictional Approachなどの方法論が導入されていますが、依然として高精度で高頻度のリスクマップの整備が求められています。現状では、リスクマップの情報が限られており、更新も遅いため、新規プロジェクトの進行に影響を与えています。
この課題を解決するために、Archedaは衛星データとAI技術を活用し、効率的及び迅速に更新可能なリスクマップを開発することを目指します。また、報告書作成の自動化フローも併せて開発する計画です。このソリューションにより、プロジェクト開発やクレジット供給のボトルネックであるモニタリングの課題を解決し、リアルタイムに近い形でのベースライン別の検証が可能となります。これにより、プロジェクト開発者や投資家の信頼性も高まることが期待されます。
NEDOのSBIR推進プログラムは、社会課題の解決に向けた研究開発を支援し、革新的な成果を社会に活かすことを目的としています。内閣府が主導し、省庁横断的に実施されるこのプログラムは、研究開発型スタートアップの成長を促進するための重要な枠組みです。
Archedaは2022年に設立され、衛星データを用いた自然由来の炭素クレジットプロジェクトを進める新しい企業です。彼らはサイト選定、プロジェクト登録、モニタリング、信頼性チェックなど、プロジェクト開発プロセスの各段階で最適な解析ソリューションを提供しています。そして、森林(植林や再植林、再緑化など)や水田、マングローブなど自然環境を重視し、国際的な方法論に適合させたプロジェクトにも注力しています。
顧客の信頼を高めるため、Archedaは自治体や林業事業者に対して、衛星データを用いた森林資源量の推定や違法伐採の検知などのソリューションを提供しており、ますます重要性を増すカーボンクレジット事業においてプレゼンスを高めています。
最新の動向としては、第三者割当増資を行い、プレシリーズAの資金調達を実施。さらに、自然由来カーボンクレジットのプロジェクトを定期的にモニタリングするソリューション「Green Insight Monitoring for MRV」を発表しました。これにより、環境保全の取り組みをさらに促進することが期待されます。今後の展開に目が離せません。詳細はArchedaの公式ウェブサイトやLinkedInページから確認できます。