図書館利用動向を探る2024年アンケート調査結果発表

キャリアグループ総合研究所では、2024年の6月に図書館利用に関するアンケート調査を実施し、1640名からの回答を得ました。本調査は、図書館がどのように利用されているのか、利用者のニーズは何かを明らかにするための重要なデータを提供します。

調査概要

今回のアンケートは、2024年6月7日から6月24日の期間にウェブ形式で行われました。対象は当社の登録スタッフ及び一般の方々で、無作為に選ばれた人々からの回答が集まりました。以下に、調査の主な結果をまとめます。

利用頻度と目的

アンケート結果によると、月に複数回以上図書館を利用している人は全体の42％を占めています。その主な目的は、家庭や日常生活に必要な情報収集であることが明らかになりました。利用者は、図書館を選ぶ際に、距離やアクセスの良さを重視し、無料で気軽に利用できる点も大きな魅力としています。

しかし、一方では、施設の状態によっては、希望する資料が手に入らなかったり、予約が必要だったりするなど、利用に際しての障害も指摘されています。これらの障壁を解消するため、図書館側には更なる工夫が求められます。

求められるサービス

図書館では、単なる本の貸し出しに留まらず、様々なイベントやプログラムが開催されています。全体の27％の利用者が、作家の講演会や図書館ツアー、子ども向けの読み聞かせ会などのイベントに参加した経験があると回答しています。利用者からは、カフェや飲食スペース、さらにはワークショップやセミナーなど、より多機能な場としての図書館を望む声も上がっています。

このように、図書館は読書の場としてだけでなく、地域の交流の場としても機能することが期待されています。さらに、デジタル資料の提供も今後の重要なテーマです。

デジタル資料の利用実態

調査では、図書館が提供するデジタル資料（電子ブックやオンラインジャーナル）の利用経験者は、全体の約25％にとどまっています。デジタル資料には多様な利点があるものの、使い方に抵抗を感じる利用者も多いため、各図書館では分かりやすい説明や利用サポートが必要だという結果が示されています。

デジタル化が進む中、図書館も新たなサービスを展開し、利用者が安心して利用できる環境づくりが求められています。